今日も司書やります。（短編集） (ページ6)

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慕われる側の気持ち（芥川龍之介）ページ6

「あああああくたがわせんせえええええええ！」

叫びながら私は芥川先生のいる部屋に飛び込んだ。勿論右手には『斜陽』を持っている。

芥川「やあ司書さん。どうしたんだい？」

くそ…爽やか系イケメンめ……。

「これ、太宰先生の作品なんですが…結構面白いので機会があれば読んでみてください！」

芥川「へえ、司書さんが言うなら喜んで拝見させてもらうよ。」

「あの芥川先生…太宰先生の本を薦めておきながらなんですけども…芥川先生は太宰先生のアプローチをどう思ってますか？」

先生はページを捲りながら答える。

芥川「どうって言われてもねえ…慕ってくれているならそれで良いと思うよ？」

「意外とあっさりしてますね…。」

芥川「細かい事を気にしすぎると疲れてしまうよ？」

「そうですね。そういえば、芥川先生は夏目先生を慕っていられますよね？」

芥川「まあ、あの人は僕の作品を褒めてくれた師匠のような存在だからね。」

「太宰先生は芥川先生を慕って、芥川先生は夏目先生を慕う…。」

芥川「僕が言うべきなのか分からないけど、皆人を慕うことから始まっているんだと思うよ。それが何であっても目標とする人を見つけ、目指すことから全て始まる。」

「なるほど。勉強になります！」

芥川先生は『斜陽』を閉じて私に返した。

芥川「さてと、煙草でも吸ってこようかな。」

「私もそろそろ司書室に戻ります。」

芥川「あ、もし太宰くんに会ったら本面白かったよと伝えておいてもらえるかい？」

「分かりました！」
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(作者)最後の虹レアだった芥川先生えええええ！

芥川「少し静かにしてもらえるかい？気が散るんだよ。」

(作者)…………でも…。

芥川「なんだい？(威圧)」

(作者)ﾅﾝﾃﾞﾓｱﾘﾏｾﾝ,ｱｸﾀｶﾞﾜｾﾝｾｲ。