十八になるまで【テニプリ/日吉若】

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｢……なっ…｣

｢………………｣

｢………………｣

｢………ごめん部屋戻る…｣

｢は！？｣


ふらふらと立ち上がって帰ろうとするAの腕を、咄嗟に掴んだ。
この後になんて言おうかなんて考えていない。だけど、今はどうにかして彼女の傍にいたい。


｢もっ…戻らなくたって｣

｢や……やだ〜〜〜……｣

｢やだじゃないんですよ…！俺の気持ち知ってますよね｣

｢知ってるよ、知ってる…知ってるから、余計に、なんか｣

｢なんですか｣

｢…苦しい｣

｢…まさか本当に嫌なんですか？｣

｢え！？違うよ、だから、…っう、嬉しくて！苦しい！｣


どうにでもなれという風にぎゅっと目を閉じてそう言ったAの表情も相まって、その言葉は若に直撃、クリティカルヒットだった。


｢……！｣


今までで1番可愛く見えた。とにかく可愛い。脳が危険信号を出すほどに可愛い。
それしか考えられなくなり、若はAの腕を握ったまま固まった。


｢……日吉くん…おーい…｣

｢……｣

｢大丈夫…？｣

｢………………｣


そっと目を開ける動きも、恥ずかしくなって逸らされてしまう目も、掴んだ腕から熱くなっていく彼女の肌の体温も、全部。


｢…っ…もう1回｣

｢え？｣

｢いいですか｣

｢？…なに？｣


全部、俺のものにしたい。


｢…ん、ぅ｣

｢…………変な声出さないでくださいよ…………｣

｢！？？だ、だっ……だって！急に！そんなっ…す、するから……！！！｣

｢……いいですかって聞きましたけど｣

｢主語！！！｣

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