モノクロ５＜ARS＞ (ページ9)

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１６９【O side】ページ9

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とにかくAの傍にいてあげたかった

あのドラマで、泣いちゃったっていう感想はすごく聞いたけど

好きな子が、現実とドラマがわかんなくなるほど泣きじゃくってたら

もう、なんつーか…たまらなく愛しいよね

そんでベッドにいる可愛いAを見つめてたら

なんだかふわふわしてきて、意識が遠のいてきた

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…、なんか持ち上げられてる

いで、っ…

足が痛いよ…もぉちょっと…そうそう

あ、ベッドの上だ

エアコンきいてて、涼しい…つか、寒いかも

タオル…タオルどこ？

「きゃっ！」

え？

「智くんっ//」

「…A…？…んん…ん？」

Aを無意識に抱き寄せてたみたいで、ベッドの中に２人でくっついてる状態

…やべ、頭まわんねぇ

智「Aちゃんとベッド…」

「智くんが寝ちゃったから…//」

智「…んじゃあ、一緒に寝ちゃおっかぁ」

あー、俺めちゃくちゃなこと言ってんな…

でも、ここまで望んでなかったから

一緒に寝れるなんてなんかラッキーかも

好きな子と一晩中くっつけるなんて

こんな幸せ、ないもん

智「…なんにもしないから」

強ばる体を抱きしめたら、俺の胸に顔を押しつけるA

「智くん…、ありがとう」

智「…んぇ？」

「…、泣いてばっかの私をいつも助けてくれて」

…体が熱い

好きな子だからかなぁ

どんな言葉だって、体が反応すんだ

胸がぎしぎしってなって

呼吸がうまくいかないくらい苦しいのに

なんか嬉しくてたまらないってやつ

思わず、ちっちゃい頭を抱えて

指先で、まだ少し濡れてる髪の毛を掻きわける

…ぴくり、ともしねぇな

寝ちゃったのかな

なら、聞いてほしいんだ

むしろ起きなくていいよ

俺の独り言が独り言になるためには

君が眠り姫になっていてほしいんだ

智「A…」

声が震えてやんの

相変わらずだっせーな俺

智「…好きだよ」

この気持ちに嘘はない

もう、同じ過ちは繰り返さない

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