モノクロ５＜ARS＞ (ページ6)

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運命の引き金はいつだって、前触れなんかない

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あれから、また５人は仕事に引っ張りだこ

だけど、ハワイのコンサートがあるからか、５人で仕事に行ったり帰ってきたりが多くなった

そのせいで1人でいることが多くなったけど、嵐の番組やDVDを見て我慢中

今日は、24時間テレビの１週間前

相変わらず、５人は仕事で、リビングに一人ぼっち

テレビ欄を見たら、去年のドラマの再放送がやっていて、しかも主演が智くんで

見たことないなって軽い気持ちで、テレビを見始めた

…そしたら

冒頭で智くんが血を吐いて

体温が一気に奪われた

え？なんで？

なんで智くんが？

いやだ

いやだ

死んじゃいやだ

智くん、死んじゃやだよ

テレビの中の智くんは、智くんじゃないけど、智くんで

…どうしよう

今日、帰ってこなかったらどうしよう

最後にいつ話したんだろう

一昨日？昨日の夜？

がくがくって力がなくなって、ソファに沈みこんだら、涙が止まらない

こんな痩せ細った智くんを最後まで見てられなくて、慌ててテレビを消した

ここに智くんは、帰ってくるよね

あれは、智くんじゃないよね

そう言い聞かせたけど、パニックになってる私には区別がつかなくなってて

震えもおさまらなくて

そう、未知の感覚だったの

いつも、一緒に笑ったり、ご飯食べたりしてる人が、テレビの中で死ぬ運命を演じてるなんて

こんな怖いこと、ない

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雅「電気ついてない…って、え？A？」

潤「おい、調子悪い？」

あれから、どれくらい時間がたったんだろう

まーくんと潤くんが帰ってきたみたい

電気がパってついて、もう夜になることに気づいた

２人が私の肩をつかんで、なんか言ってるけど耳に入ってこない

和「えー？あれ？なに騒いでんの？」

翔「…なに、どうしたの」

智「今日のご飯なぁに？」

最後に１番聞きたかった、声がした

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