モノクロ５＜ARS＞ (ページ40)

今日:23 hit、昨日:4 hit、合計:688,493 hit

２００ページ40

.

和くんの甘えたさんは少し度がすぎるけど、今はむしろ安心できる

和くんはなんかもにょもにょ言ってるけど、それが心地いい

雅「まーくんとこ来ないの？」

和「誰がお前にやるかよ！」

雅「Aが来たいかもしれないじゃん！！」

和「…A、和くんのことやだ？」

雅「その言い方ずりーよ！ちょっと可愛いじゃねーかよ！」

可愛いって認めるんだ……

さすがまーくん、悪い人になりきれないんだね

.

すると、プルルルルって家の電話が鳴って

子機の近くにいた翔くんが、“はい”って電話に出た

翔「わかりました、少しお待ちください」

大人っぽい対応してる翔くんを皆でぽーっと見つめると

翔くんが私に向かって受話器を差し出してきた

翔「ん、どーぞ」

翔くんとは…気まずい(泣)

恐る恐る受話器を受け取ると

和くんがお腹に手を回してきて、ドキドキしながら受け答えするハメになった

「はい、お電話代わりました」

岸『久しぶりだね』

「…はい、ご無沙汰しております！」

岸さん…、なんだろう？

岸『どうして５人がこの時間にいるんだ…』

コソコソって話されて、岸さんが嵐のいない時間を見計らってくれてたことに気づいた

「え？打ち合わせの時間が遅くなったみたいで」

岸『…やむを得ない、今しか時間がないんだ』

「どういうことですか…？」

岸『くれぐれもバレないようにしてくれ。今、君の事務所にいるんだがね、吉沢くんに代わる』

「え？」

その言葉に、和くんがん？って私を優しく見下ろした

もう…照れちゃうよ//

吉『もしもしAちゃん、元気？』

「吉沢くん！この前ぶり(笑)」

吉沢くんっていうワードに５人がじっと私を見つめてくるのがわかる

そんなに警戒しなくたっていいのに…！

慌てて何の用件か訊こうとしたら

吉『…わ、すぐ代わりますって！』

…え？

どくん、って心臓が音を立てた

.

.

領『…もしもし、A？』

.

「…嘘…」

領『嘘じゃないよ、A』

ずっと会いたかった愛しい声に、ぼろぼろ涙が零れた

.