モノクロ５＜ARS＞ (ページ24)

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１８４【S side】ページ24

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しまった、と思った時には遅かった

夢中で唇を貪って、企業秘密をべらべら喋って

なにやってんだ、俺

あーあ、こうなったら開き直るしかない

Aのこと好きだって、さ

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今日は夕方からロケだから、部屋でのんびりしてた

その静寂を破ったのは、パリーンっていうガラスが割れた音

なんだなんだ、と思ってリビングを覗いてみれば

様子がおかしいAと、慌ててる智くんとニノ

…触られることを、拒みはじめちゃったか

まあほとんど俺のせいだけどさ

盗み聞きしてたら、Aが取り乱しはじめた

「いや…っ、離して…」

智「A？」

「りょ、…」

だめだ

そこで、先生の名前言ったら

だからこの時、ほぼ無意識にAの名前を呼んだ

離してあげたら？って言えば、智くんの不機嫌になる表情がまた面白くて

それにしても、Aは俺のこと拒否しすぎじゃね？

和「翔さん、なにしたの」

智「場合に寄っちゃあ、ぶん殴るよ翔ちゃん」

智くんとニノの表情が鬼みたいで

ふと、ある感情が芽生えた

俺だけが

俺だけが知ってるんだ

めちゃくちゃ可愛いAを

それに気づいたら、途端にすごく笑えてきた

優越感が最高に俺を刺激して、抜け出せなくなりそうだよ

翔「多分、Aのこと触るのやめたらいいと思うよ」

智「え？」

和「え？」

２人は困惑したような顔を見合わせて、智くんの胸に埋まったまんまのAを見つめた

智「…俺に触られんのやなの？」

「…っ、いやじゃな…」

和「じゃあいいでしょうよ。大野さん交代ー」

智「いや」

２人は知らない

Aがキスの最中どんな表情すんのか

どんな風に声を漏らすのか

智くんの触れただけのキスより何倍もAを近くに感じた自信がある

こんなにAにのめり込む感情が生まれることを２人はまだ知らない

知らなくていい

和「拒否されると傷つくなぁ和くん」

智「A、俺らのこと嫌いなの…？」

この２人がなんで自分にベタベタすんのか、薄々気づいてるんじゃないの？

俺が、Aを好きだから触るように

この２人だって同じだよ

だけど、他のやつに渡すつもりなんかない

Aのことを想う気持ちがたとえ同じでも

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