モノクロ２＜ARS＞ (ページ30)

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翔「ヨシザワクン？」

翔くんがじっとこっちを見る

目を細めてイライラしてるみたいな声

出会った時みたいで怖い…

「同僚です…」

潤「電話する仲なんだ？」

「そういうわけじゃ…」

和「会いにいくんだね」

「仕事場に行くだけです…」

それより

ぎりぎりって手首を持つ智くんが怖い

だけど何に怒ってるのかわかんなくて

ひたすら心の中で怯えてた

智「もん、とか可愛すぎんだよ…男の前で言うな」

雅「Aが言うとやばいよ、多分相手の男きゅんきゅんしてるよ」

吉沢くんは私にきゅんきゅんなんてしない

って思ったけど

言葉を返す前に一気に責められて

マネージャーさんに仕事連れてかれるまで

５人はずっとぶつぶつ怒ってた

みんなどうしたのかな

あんなに機嫌よかったのに…

やっぱり皆の前で電話に出たの不味かったんだよね

あの時電話を切っちゃえばよかったって少しだけ自己嫌悪

これからはみんなのいる前で電話はしないようにしようって決めた

そんな皆に申し訳ないんだけど

手紙のことで頭いっぱいだったり

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その日、みんなが帰ってくる前にすぐ事務所に行った

吉「早かったね」

「だって…」

吉「愛しの先生だもんなー(笑)」

「もう･･･//あ、これ…お菓子余り過ぎちゃって…もしよかったら食べて？」

吉「こんなの先生にバレたら殺されるんだけど」

「それ大袈裟すぎだから(笑)」

吉「ほんとこれマジだからな！？」

お菓子をもぐもぐしながら

はいって手紙を渡された

差出人の名前をゆっくりなぞる

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“成瀬領”

綺麗な字が彼を思い出させて

はやく

はやく会いたいって

加速するこの気持ちが

私を彼に恋する女の子にさせる

私を誰より大事にしてくれて

誰よりも愛してくれる人

「領…」

しゃぼん玉みたいに膨らんだ領への想いが

溢れて止まらないの

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