モノクロ２＜ARS＞ (ページ24)

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「違う…？」

和「そう、俺の中で特別」

「特別って…」

和「嫌われたくないなんて思えんのお前だけ」

これは和くんの罠だ

甘い罠

誰でも許しちゃうような可愛い顔で言ってるんだろうな

だけどそれにまんまとひっかかる私は

相当頭がおかしいみたい

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「ご飯作ってもらえないし…？」

和「ぷっ、それもあるかも(笑)」

和くんが笑う

私もなんだかほっとする

あ、やっとあったかい気持ちになれたのかも

和「…許してよ。Aに嫌われたら仕事できないくらいへこむよ和くん」

だけどね

出会って今日までの時間は短いけど

もう、私にとって家族みたいなものなんだよ

だから

私は和くんたちを嫌ったりしない

絶対

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「…ふふ、それは困ります(笑)」

和「でしょ(笑)」

“だからおいで”

って聞こえた気がして

ドアをそっと開けたら

彼の方が困ってる顔して微笑んでた

和「Aちゃん、仲直りのぎゅーでもしよ？」

私を包んだ彼の腕は華奢だけど

やっぱり男の人のそれで

思わずぎゅってしたら

抱きしめ返された

加速していくこの胸の鼓動が

彼に聞こえてませんようにって

目をきつく閉じた

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和「あ、誕生日終わるまであと30秒」

「え？えっと//」

和「んふふ」

「和くん、生まれてきてくれてありがとう」

和「ばーか」

って和くんが髪の毛にちゅってキスした

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優しく頭を撫でる和くんの手

ごめんねって言ってる

ううん、私怒ってないよ

びっくりしただけだよ

見上げると目がふわりと合った

うん、大丈夫

もう前の和くんだもん

照れて俯く私のほっぺをぐいってつまんだ先で

しゃらんって私のあげたブレスレットが揺れた音がした

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