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さん ページ4

授業が終わり、さっきまで寝てたてつやと部活へ向かう。
毎度のことながら、授業が終わっても寝ているてつやを起こして
部活に行くのは、手間がかかって大変だ。
しかし、これもマネージャーの仕事だと思いながら
分厚い教科書で、てつやの頭を叩き無理矢理起こす。

『おい!起きろ!部活だよ!』
て「んー。今日、いつもより痛いよ…」

お昼から謎のモヤモヤを抱えているせいか、
つい、力が入ってしまったのかもしれない。
ぶつぶつ言いながら、私の後ろをついてくるてつやを
少し急かしながら、グラウンドへ行く。

り「あ、Aたち来た」
ゆ「ほんとだ。てつやー!早く早く!」
て「まぁまぁ、焦るな焦るな」
『少しは急げよ笑』

皆が着替えている中、ドリンクやタオルなどを準備して
自分も急いでジャージに着替える。
3年生の先輩が引退してからは、準備を全て一人でやっている。
マネージャーはひとりしかいないため、なかなか忙しい。
もちろん、選手たちも手伝ってくれる。

り「A。これ、アッチに持ってけばいいんだよね?」
『うん!!助かる!ありがとう!』
り「いいよ、そんな大したことじゃないし」
『さすが、伊達男は違うね笑』
り「はい、うざいでーす笑」

こうやって、いつも1番目に手伝ってくれるのはりょうだ。
気遣いのできる男。岡崎に生まれしイタリア人だ。

り「ねぇ、なにボーッとしてんの!行こうよ」
『へ…?あ!ごめんごめん!』
り「何考えてたの?」
『いや、自分の幼馴染みがカッコよすぎるなって笑』
り「ねぇそれは言い過ぎ笑」
 「Aも俺の自慢の幼馴染みだけど?笑」
『きゃーー、りょうくん良い事言うじゃん』
り「でしょ、俺だもん笑」


小さい頃から、ずっと変わらない距離感。
ふざけて好きとか言えて、
お互いのことをリスペクトしてる関係。
これはもう幼馴染みというより、
家族と言ったほうがしっくりくるような気がする。
なんて考えていたときに、お昼のあの言葉を思い出す。

「彼女ができた」

そうだった。りょうには、もう私以上に大切な人がいる。
でも、彼女の1人や2人で私達の関係は変わらない。
そう思ってる私は、やっぱり甘いのかもしれない。
これからも、大切な幼馴染み。
ねぇ、そうでしょ?と言うように、りょうを見るが
りょうの視線は私に向けられることはなかった。

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設定タグ:東海オンエア , りょう , YouTuber   
作品ジャンル:恋愛
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作者名: | 作成日時:2019年10月6日 3時

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