幼馴染み卒業希望【東海オンエア】 (ページ22)

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にじゅういちページ22

大きな水槽の中を
遊々と泳ぐ魚たち。
デートは水族館！って決めてた。
この水槽に囲まれた不思議な空間で
好きな人とまったり過ごすのが夢だった。

り「うわ、あの魚、てつやに似てない？笑笑」
『え！？どれどれ？』
り「あれ！あの岩のところの…」
『あ！ホントだ！てつやっぽい！笑笑』
り「ブサイクだなぁ笑笑」

てつやに似てる魚よりも
私は隣の君が気になってしょうがない。

お昼ご飯を食べて、
お土産コーナーを見ることにした。

『このペンギンのぬいぐるみ可愛い…』
り「女子だねー笑」
『女子だよ、一応！』
り「知ってる、可愛い女の子でしょ？」
『またそーゆう言い方する！』

そんなこと話しながら、
キーホルダーが売っている所を見る。

『このペンギン…』
り「あ、さっきのやつの小さいバージョン」
『うん、可愛い…』
り「買うの？」
『これなら、バッグにも付けやすいし』
り「でも、それペアっぽくない？」

そう言われて、気付いた。
薄ピンクと水色のペアのキーホルダーだということに。

『ありゃ、2つか…』
『誰もいないから、1人で2つ付けようかな！笑』
り「え？俺と付けようよ？」
『い、いいの…？』
り「当たり前じゃん」
『じゃあ、買ってくる！！』
り「待って、俺が行くよ」
『いや、でも…』

あ、とりょうが何かを思い出したようだ。
途端にニヤニヤし出す。
なんだよ、なんだよ。何かさせるつもりだな？

り「あれ、Aちゃんに買って？って言ってくれない？笑」
『あああああ！！忘れてたよ、それ！』
り「だと思った笑」
　「ほら、早く早く！」
『ええ…。恥ずかしいなぁ、もう！』

覚悟を決めて言っちゃおう。

『キーホルダー、Aちゃんに買ってほしいな？』
り「はーい。買ってくるねー笑」
『クソ！照れる！』
り「怒らない怒らないー笑笑」

お会計を終えて、りょうが戻ってくる。

『あ、ありがとう…』
り「どういたしまして笑」
　「あー、可愛かったな笑」
『もうやらん』

ねえ、女の子にさ
そんな簡単に可愛いなんて
言っちゃダメだよ。
すぐ恋に落ちちゃうもん。

だから、他の女の子には言わないでよ。