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24歳__春
小柳津と飲みに行った帰り、
見覚えのある背格好を見つけた。
てつや「あれ、りょうじゃね?」
『あ、ホントだ!』
『おーい、りょ、う、?』
大好きな彼の隣には、美人な女性が並んでいた。
お似合い。誰が見ても、そう言うだろう。
てつや「おい、あいつ何してんだよ…。」
小柳津が小さな声で呟いたのが聞こえた。
『帰ろう。』
その言葉しか出てこなかった。
てつや「大丈夫だって!あれはきっと友達だ!」
『心配しないで。分かってるから』
小柳津なりの気遣いが、今は心を痛めつける。
タクシーに乗って、家まで帰ったが
車内は重く暗い空気が漂っていた。
家に着き、車から降りると小柳津は
「大丈夫だから」と声をかけてきた。
『うん。』としか言えない私を
今日は許してほしい。
.
.
.
わかっていたはずなのに。
涙が止まらないのは、そのぐらい好きだってこと。
私の気持ちは、隠すしかないのね。
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作者名:妃 | 作成日時:2019年9月29日 2時