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結局お互いに寝坊して、家から学校までの道を口喧嘩しながら走ったわけで‥。
HRが始まると同時に、なんとか教室に入れた私達。
スニョアとは幼稚園の頃から一緒なのだけど、世に言う腐れ縁ってやつで、これまでずっと同じクラス。
そして、席までも隣同士。
『スニョアがもっと早く起こしてくれないから、またギリギリだったじゃん!』
HRが始まったため、小声で話しかける。
「Aが寝坊すんのが悪いんだろ!」
そう言いながら、走ってきて暑いからなのか、シャツを第一ボタンまで開け、パタパタと熱気を逃している。
そこからチラリと見える彼の鎖骨。
「やん、Aちゃん!今俺の事そーゆー目で見てたでしょ!」
そうオカマ口調で話す彼に、つい笑わずにはいられなかった。
『なにそれきもい(笑) あんたを見てもなんも興奮もしないし!』
「またまた〜俺が一肌脱いだらまじでこの学校中の女子が惚れるな。うん、俺って罪だな」
『あんたを好きになるやつは相当物好きだよきっと』
「お前を好きになるやつも相当な物好きだろうな」
急に声のトーンが低くなったスニョア。
しまった。と思ってからではもう遅い。
そう‥‥私達にとって、こういう話はタブーなのだ。
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作者名:ほったま | 作成日時:2017年5月12日 8時