５６。 ページ13
「ごめんね」
近くのコインパーキングに止まっていた翔くんの車に乗ると、
翔くんはハンドルに額をつけて、小さく息を吐いた。
「俺が好きだったのさ、アイツの妹なんだ」
ゆっくり。ゆっくり。翔くんが苦しそうに言葉を吐き出す。
「けど、さ
アイツら兄妹で恋に堕ちて、責任感じたカズナリが突然彼女の前から姿を消した。
彼女、毎日無理に笑っててさ。高校の卒業式の日、俺の前で、会いたいって泣いて。それっきり。
行方、くらませちゃったんだよね」
俺は、彼女にとって、必要な存在じゃなかったみたい。
翔くんが、苦しそうに、苦しそうに、笑う。
ああ、私にはなにもできない
智に頼んで、二宮Aさんの居場所を教えてもらって、会わせる？
そんなこと、絶対にできない。
そんなことしたら、翔くんは、二宮さんは、一体どうなってしまうのだろうか。
「だけど、もう、大丈夫。
いま、ちょっとAちゃんに惹かれてるトコあるから。」
無理に笑わないで
なんて、私には言えない。
「Aちゃんがいたら、大丈夫な気がする。うん。きっと、大丈夫。」
私が翔くんを笑顔にする
なんて、もっと言えない
「こんな流れで言うつもりじゃなかったんだけど・・・」
だって、私自身がいま、笑えてないもの。
翔くんじゃない別の人を想って、泣いてるんだもの。
「俺と結婚して、一緒に大阪行ってくれないかな」
私が大事にしたいのは、翔くんじゃないって
翔くんが大事にしたいのは、私じゃないって
お互い、本当の気持ちを隠して、
ずっとずっと心の奥底で
泣いてるの。
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亜希子(プロフ) - とってもとっても良かったです(*^ーﾟ)b (2018年12月11日 19時) (
レス) id: 7fa4b72743 (このIDを非表示/違反報告)
くろーばー(プロフ) - MUSHさん» ありがとうございます！そう言ってもらえて光栄です...（号泣）最後はハッピーイエイ☆で完結することができ、一安心してます(笑)幼馴染み〜にお付き合いくださり、ありがとうございました！また宜しくお願いします♪ (2014年10月30日 18時) (レス) id: 16cb64061c (このIDを非表示/違反報告)
くろーばー(プロフ) - RISAさん» ありがとうございます！お返事遅くなってしまい、申し訳ありません(泣) 次の作品は、このお話とは真逆な感じになっております♪ぜひそちらもよろしくです☆（完結済だぞん）ありがとうございました！ (2014年10月30日 18時) (レス) id: 16cb64061c (このIDを非表示/違反報告)
くるこ(プロフ) - こっそり読ませていただいておりました！もうほんと智〜〜良かったねぇ。鳥肌たちました。素敵な作品をありがとうございました！この智がだいすきでした。結婚式って素敵なものだなぁ。また遊びに来ます！おつかれさまでした！ (2014年8月8日 17時) (レス) id: 67a35c33cd (このIDを非表示/違反報告)
あおい3104♪ - くろーばーさん» クローバーさんからの投げキッス、きちんと受け取りました。笑いや、正確に言うとヒミツの関係からですね！あ、一回コメさせてもらってますよ！智菜で、笑目玉、もう落としちゃダメですよ？私と読者の皆様が悲しみます。笑 (2014年8月5日 16時) (レス) id: eade39a9ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろーばー
| 作成日時：2014年7月4日 19時
