体弱めのSZ (6)

◎ ページ22

M.S side



なんでこんなに何にもできないんだろう…。

あのひとつのアンチコメントでこんなにも変わる。


やっぱり俺周りに流されて、周り気にして。

でも周りがいての自分で。




大好きだったダンスも実はもうやりたくない。

前までできてたステップが出来ない。

集合時間にも遅れる。

インタビューだってまともに答えられない。


当たり前だったことが全部当たり前じゃなくなってきていて


今の自分が怖い。




もう疲れた…。



さっきメンバー達と俺が何も出来ないせいで喧嘩してしまった。



俺なんか…俺なんかいらないと思う。

メンバーになんか……




そんなことを考えていたら急に吐き気を覚えた。

それはどんどん抑えきれないものになっていって

急いでトイレに駆け込んだ。




聡『ぅ…ｵｴｯ…ｺﾞﾎｺﾞﾎｯ……』


朝ごはんもほとんど食べてなくて昼ごはんもほとんど食べてなかったから全然出なくて辛い。


トイレなんかみんな来ないよね。

探しになんか来ない。



でもちょっと来てくれるかもなんて期待しちゃってる自分もいて…。

気持ちがぐちゃぐちゃだった。


そんなことを考えていても吐き気は治まらなくて。


何回も嘔吐きながら、少し期待していた自分がいた。





するとそっと背中をさすられる感覚。


マ｢大丈夫だからね、ゆっくりでいいよ｣


その声はマリウス。

そんなの顔を見なくても辛くてもわかる。


最近大人っぽくなって頼れるようになって、

最近いっつもこんな俺を気にかけてくれてて、

1番来てくれるかもって期待した人で。

なにより

俺が今1番会いたかった人。



マ｢大丈夫だからね、ゆっくりゆっくり。｣



マリの声を聞いたらなんか安心してきちゃって、



マ｢たくさん泣いていいよ｣



気づいたら俺は泣いていた。

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