episode 34 ページ4
No side
静かな時間が流れる。
この地下には時計なんてまずないし、窓もない為、時間の把握がしづらい。睡眠をとっているときに飯が置いてある、なんてほとんどだし日にちを聞いたって教えてくれない。
ギィ.....
木の軋む音が響いた。
視界のほとんどが暗く、限られた視界で鉄で出来た扉ただただ見つめる。手のひらについた、埃っぽい床がひんやりと冷たい。
無華衣は地下室のベッドの下に潜っていたのだ。
しばらく安静に過ごしていた無華衣に、警戒を無くしたのかリーダーが手首についた鎖を解いたお陰で、自由に動けるようになったのは、無華衣にとってとても大きい。
咳き込みそうになるのを、飲み込み我慢する。唾が喉を通る音でさえも額に冷たい汗をかく。
ガチャ....
体中の毛が逆立ち、無意識に体に力がこもる。
「あ、アア！？ いねえ！ どこにいっちまった！？」
来た。
無華衣は思わず飛び出してしまいそうな体にブレーキをかけ、慎重に体を前に出す。視界が広くなり、彼の首に巻いた赤いマフラーのような物が顔を出した。
緑色の肌。
彼の名は確かスピナーと名乗っていた。
手に持ったトレイを見つめる。
トレイに乗っているのは昼食のランチだった。朝食は必ずパンにスープがついており、夕食は洋風な物ばかり。昼食は和食だった。
トレイに乗った味噌汁を見て、今は昼の時間帯という事を脳内に入れる。
彼が後ろを見たときに、無華衣の体は動いていた。
同じ男なんだから、どこが痛いなんて知っている。
『...トカゲの股間ってどこなのか知らないけど、人型なんだったらある場所は一緒だよね。』
「！？ おま、そこに、..っ！？！？」
無華衣は勢いよく、後ろからスピナーの股間に蹴りをいれる。
トレイが音を立てて床に落ちた。無華衣はスピナーが足を内股にした状態で中腰になったのを横目に、腰にある鍵を手に取った。
『...その赤いのもらうからね。』
無華衣はそのままドアを閉め、鍵をかけた。
スピナーはうずくまって、鍵を閉めた無華衣に気づいていない。
無華衣は赤い布を頭と顔に巻き付け、誰もいない地下を出た。
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最新の投稿まで差があるので前の話ほとんど把握してません💦
矛盾してる点が多いかと思われますがお許しを🙇♀️💦
続く (更新停止中)
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真昼 - マジで更新して〜めっちゃ続きが気になる！ (2022年7月21日 16時) (
レス) @page3 id: 279e5ec09b (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 更新頑張って下さい 止まっていますー (2022年7月3日 22時) (レス) @page3 id: 2308cf2dd0 (このIDを非表示/違反報告)
maria - 面白いです。 (2022年4月16日 17時) (レス) @page1 id: 4c43ea808a (このIDを非表示/違反報告)
み。(プロフ) - イチゴネコさん» あああすいません‼️💦直しておきます😭教えてくださってありがとうございます🥲 (2022年4月7日 18時) (レス) id: fd44de550f (このIDを非表示/違反報告)
イチゴネコ(プロフ) - オ.リ.ジ.ナ.ル.フ.ラ.グ.が立っております!! (2022年4月7日 18時) (レス) id: 5e5c398b51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：み。 | 作成日時：2022年4月7日 15時
