雨のち晴れ(あほの坂田) (ページ2)

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1話ページ2

AM07:00

私の朝はこの時間から始まる、アラームなど無意味に近いから何とか体にこの時間に起きると覚えさせた。

朝ごはんは適当にパンを焼いて食べて、予定がない日は絵を描いたりして過ごしているが…今日は生憎、通院の日なので外へ出る準備をする。

A(はぁ…憂鬱だなぁ…)

体調が優れない今日は多分、点滴されるであろう。
昔からそうだ無理して何かをすれば体調を崩した、身体が弱いから大切にって言われたけど。

正直、無理しないと生きていけないのだ。

A(今日の電車も…混んでるな)

皆が皆、イヤホンを付けたりして電車を乗っている中奇跡的に座れたのでゆっくりと外の景色を見つめる。
今日は生憎の雨…頭痛が酷いわけだ。

私が通ってる病院までは1時間くらいかかるのだが、小児科に居る子供たちと遊べるので行くまでの道は苦ではない(点滴が無ければもっとハッピーだ)

そう考えているうちに、病院まで着いてゆっくりと受付を済ませて何時もの診察室へと向かう。

医者『久しぶりだね』

私の担当の先生は手話が出来るので正直助かっている、前にこの先生が居なかった時は大変だった。
ずっと筆談で話さなければならなかったんだ。

A『おはようございます、今日こそ点滴は勘弁してください。』

医者『ごめんだけど、無理だねもう坂田くんに頼んじゃった。』

坂田くん…？？
初めて聞く名前だけど、新しく入ったのかな？
頼んだってことは看護師だ。

ここの病院は女子率が多いので男性の看護師は珍しい、少しして扉が開く気配を感じてから後ろを振り向けば、髪の毛を軽く赤く染めた男性が入ってきた。

A『赤髪って…ありですか？』

医者『あぁ、坂田くんは特別だよ』

所謂、犬系男子っぽい坂田さんを横目で見つつも。
その手に持っている点滴から目を逸らした。