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校舎探検をすること10分。噂の歌声はどこからも聞こえてきていない。
暗闇の中を懐中電灯1つで進んでいることや、もともと佐倉学園が無駄に大きいことからまだまだ探検できていないところはあるのだが…


「こ、怖いです…。暗い…。」

藍火がびくびくしながらあたりを見回している。まぁこれは想定内だ。だが…

「えっと…。もしかしてみんな、幽霊怖いのかな?もし怖いんだったら私、ひとりで見てくるけど…」

振り返った充凰が後ろで立ち止まっている二人に言う。

「そ、そんなことないもん、…怖くないもん!…ちょっとだけ、ちょっとだけユーレイ出たらどうしようって思って…足が勝手にブルブルしてるだけだもん」

「私も別に怖くないし。ちょっと暗いところが苦手だな〜ってだけで幽霊なんかいるわけないんだし。…でも、えっと。…お願いしていい?」

明らかに怖がっていた。が、指摘するわけにもいかずこう言う。

「分かった、行ってくるね。…烏間くんはどうする?」


「俺は…別に怖くないが、こいつら3人で放っておくわけにもいかないしな。残ることにする」

「あ、そうだね。怖くないなら3人についておいてもらえると助かるな。ありがとう。じゃあ、私行ってくるね」



「…あ、弗蘭あいつ、懐中電灯持ってった…」

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作者名:左京 | 作者ホームページ:No Data  
作成日時:2022年7月24日 16時

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