乙女と王子 ページ13
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貴「 離してよ ！ 」
貴「 ねえ聞いてる ？ ！ 」
いっこうに止まる気配のない背中
てかわたしいま怒ってるんだよね ？
そうだよ 、わたし怒ってるんだよ
貴「 離してっていってるでしょっ 」
望「 ありえんねん 」
貴「 はあ ？！ 」
連れて来られたのは
少し埃っぽい空き教室で
望「 可愛いくなくて 」
望「 胸もなくて 」
望「 ガサツで 」
うんわたし悪口言われてるよね
結構傷つくよね
望「 でも 、」
望「 無意識に目で追ってて 」
望「 二宮先生と話してたらムカついて 」
望「 つまり … 」
貴「 つまり ？ 」
望「 お前のことが .. その 、えっと 」
貴「 もうなんなの ？ 」
望「 だあああああ っ 」
急に叫びだした大根
え 、何此奴大丈夫か ？ (
望「 目 、つぶって 」
貴「 … えっ ？ 」
所謂壁ドンされながら
そんなせりふ言われたら
そんなのドキドキするに決まってて
望「 嫌やったら唇噛んでええから 」
大根の端正な顔が近付いてくる
ちゅ って可愛い音がして離れる唇と唇
望「 １回しか言わんから 」
望「 … 好きや // 」
驚き過ぎて言葉の出ない私をみて
何を勘違いしたのか
望「 あ 、返事は要らんから 」
望「 二宮先生のこと知ってるしおれ嫌われてるし 」
貴「 ばか 」
望「 うん 」
貴「 変態 」
望「 うん 」
貴「 好き 」
望「 うん 」
望「 んんんっ ？！ 」
貴「 望がすき 」
望「 ほんま ？ 」
貴「 うん 」
望「 ほんまのほんま ？ 」
貴「 うん 」
望「 ほんまのほんまのほん 」
貴「 うっさいなあ 」
貴「 んっ 、これでわかった ？ 」
唇は恥ずかしいから
ほっぺにきすする
望「 う 、え っ、 あ // 」
お猿さんみたいな
大きな耳を真っ赤にする大根
(( ああ 、好きだな ))
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作者名：二宮あいちゃ | 作成日時：2015年8月9日 19時
