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優しさ ページ15

涼太が寝て、玲於がお風呂から上がるのを待つ

待っている間も考えるのは、今日の「頑張れ」の一言ばかり



「……い、お…おい!」

『っは…!ごめん、なに』

「はぁ…風呂上がった」



玲於に呼ばれて慌てて振り返れば、まだ髪も乾いてなくてタオルでガシガシ拭きながらお風呂からでてきた様子



『ご、ごめん私も入ってくる』

「お前また1人で考え事してんの」

『…え』

「なあ、なんで相談しねえの。風呂入る前に少し話す時間。」



お風呂に向かおうとソファーを立った私の腕を引き、無理やりまたソファーに座らせてくる



「こんなに一緒に涼太を育ててきて、見てきて、暮らしてきて。それでも俺に言えないの?」

『そ、れは…』

「1人で考えんなって前も言ったろ」



なんで玲於にはこんなにも考えてることがバレてしまうのだろうか

今日のことを思い出したら何故か悔しいような悲しいような気持ちになって、堪えていた涙が溢れ出す

私が泣きながら話してても、嫌な顔ひとつせずに黙って私の背中をとんとんしながら話を聞いてくれる玲於



『私頑張り足りてないのっ…?
皆悪気ないの分かってる、でも…っ』

「Aは充分頑張ってるよ。今は会社も忙しくて俺ら2人でどんなに頑張っても上手くいかない時だってあるよな、」

『うんっ…』

「お前が頑張ってんのは俺が全部見てた、だから保証する。逆に頑張りすぎなんだよ」

『そんなことなっ…』



そんなことない、と私が言いかけるとそれを遮るように黙って玲於が私を抱きしめた



『れ、お…?』

「お前は頑張りすぎてんの、もっと休め。
心配なんだよ、俺も…」

『へっ?』

「とりあえず、お前が泣いてて悲しむのは涼太だろ?今は俺達に出来る全てのことをやればいいの。
分かった?」

『は、い…』

「よし、わかったなら泣くな。さっさと風呂上がってこいよ、アイス買ってきたから」

『玲於、ありがとうっ…』



玲於に指で涙を拭き取られ、無理やり背中を押されて洗面所に押し込まれる

玲於にも話して、シャワーを浴びたらなんかスッキリした

お風呂を上がればハーゲンダッツを準備して座っている玲於



「これ、お前の好きなやつ」

『抹茶…』

「好きだろ?」

『うんっ、』




3人で暮らし始めて、玲於からもたくさん気付かされることがある


きっとこうして私自身も二人と一緒に成長していっているのかもしれない


玲於の優しさのお陰で私の心のわだかまりがすっとなくなった気がした

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おしお - リクエストします!出張中に隼君達がきてお手伝いをしに来て涼太君と遊ぶんだけどふざけすぎて散らかしちゃって逆に大変になるっていうお話が見たいです! (2020年6月13日 17時) (レス) id: 9ab6e33145 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - おしおさん» コメントありがとうございます、!本当に嬉しいですそのお言葉を糧に頑張ります〜!泣 (2020年5月24日 0時) (レス) id: eef90e60b7 (このIDを非表示/違反報告)
おしお - めっちゃ面白いです!とっても続きが楽しみです!応援してます! (2020年5月18日 22時) (レス) id: 9ab6e33145 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いちご | 作成日時:2020年4月30日 11時

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