遭遇 ページ43
いつもは涼太がいて騒がしかった家も、今日はシンとしている
夜ご飯も食べ終えた私達は家事も全部済ませ、やることが無くなってしまった
今は2人とも部屋着でごろごろしている。
『……暇。』
「涼太がいねえとやる事ねえよな」
『買い物でも行こうよ』
「暇だし行くかぁ…」
あまりにも暇を持て余した私達は、近所の大型スーパーに買い物に行くことにした。
『家に牛乳あったっけ』
「もう切れそうだから買っとこ。あとは?」
『あとは卵とー…パンとか?』
「なあ、今日珍しく宅飲みしない?」
『ん?いいよ』
「いつもは涼太いるし。最近Aも飲んでないでしょ?」
『そうだね、じゃあお酒も買ってこっか』
トイレットペーパーや涼太の子供用お菓子など、どんどんカゴに詰め込まれていく
部屋着のまま2人でカートを押しながらするこの会話もこの雰囲気も…なんか夫婦みたい。笑
お酒コーナーに入ったところで、見覚えのあるスーツ姿の後ろ姿が2つ
『ちょっ、玲於!隼と大樹じゃない!?』
「うっそまじか…やば、逃げよ」
そんなことを小声でコソコソ話しながら華麗にUターンをかます私達の気配に気付いたのか、2人がこちらを振り返る
2人も宅飲みでもするのだろうか、お酒をカゴに詰め込んだ大樹が私たちに声をかけた
「あっ!玲於さんとAさんじゃないっすか!」
『ひ、人違いじゃないですか…?そ、それでは私達はここで……あ、あはは〜』
明らかに無理がありすぎる嘘を咄嗟につき、その場を逃れようとする
「ちょっと待ってよ〜!玲於とAでしょ!気づいてるんだからね!」
ここまで来たら逃げられないと思い、私達は大人しく捕まることにした
2人は私達の格好を上から下まで穴があくほど見て、私たちのカゴの中身まで隅々までチェックしていく。
その後2人はなにか確信を持ったように顔を見合せ頷いている。
「実は僕達今日宅飲みしようとしてたんです!玲於さんとAさんもっすか?」
『ま、まあそんなとこ…』
「え、じゃあ一緒に飲もうよ!ね?人数いた方が楽しいし!」
一緒に飲もうなんてバカな提案をする隼
そもそもどこで飲むのよ。場所がないでしょうが
すると私の考えを見抜いたように大樹が口を開く
「場所ですか?2人の家でいいじゃないっすか!入れてくださいよ〜!」
『ちょ、流石にそれは…』
すると私の言葉を遮るよう玲於
「いいけど。」
は?あんた正気?
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KOKOA(プロフ) - こちらこそいつも楽しみに読まして貰っています!これからも、たくさん書いてください! (2020年4月19日 14時) (レス) id: 9f773ee728 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - KOKOAさん» わ、、本当でした泣 すぐに修正しました。ありがとうございます!( ; ; ) (2020年4月19日 14時) (レス) id: eef90e60b7 (このIDを非表示/違反報告)
KOKOA(プロフ) - 彩りの悪いお弁当の最後らへんです! (2020年4月19日 14時) (レス) id: 9f773ee728 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - KOKOAさん» ご指摘ありがとうございます、すみませんどこのお話か教えてもらってもよろしいでしょうか?( ; ; ) (2020年4月19日 13時) (レス) id: eef90e60b7 (このIDを非表示/違反報告)
KOKOA(プロフ) - 涼太なのに、亮太になってます!(一つだけ) (2020年4月19日 7時) (レス) id: 9f773ee728 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちご | 作成日時:2020年4月14日 3時