夜泣き ページ25
今は深夜1時。ここ最近涼太の夜泣きが酷くなった
前も夜泣きはあったけど最近はとても頻度が多くなった
私達はいつでも涼太が泣き出した時に駆けつけられるようにリビングで待機している
今日も玲於とその日あった事や涼太の話をしながらその時を待っていると
「っグスンッ…う、うぁあんっ…」
いつもと同じくらいの時間に隣の部屋から涼太が泣き出す声が聞こえてくる
『あっ、涼太…』
「いくか…」
私たちは涼太の元へ駆けつけ、私は涼太をそっと抱っこして背中をさする
『大丈夫だよ〜、ままがいるからね〜…よしよし』
「涼太、ぱぱもいるぞ〜」
玲於も隣で涼太をあやすのを手伝ってくれている
「…グスンッ…おかあさんっ、…ヒック」
『…っ。ままがいるからね、っ…』
涼太がお母さんを呼ぶ声が鋭く心に刺さった
だって私は本当のお母さんではないから。
「A、どした…?」
『う、ううんっ…なんでもないよ』
いくら私達が涼太のそばにいるからって、私は本当のお母さんの代わりになることも出来なければ、ただこうやって涼太を抱きしめることしかできない。
『涼太…大丈夫だよ、ままがいるから…』
「ヒック…おかあさん、っ…」
しばらく抱きしめて背中をトントンと優しく叩いてあげると、泣き疲れたのか涼太はまた眠りについた
「俺たちも寝るか」
『うん、そうだね』
私達もベッドに入り、私は布団をかぶって涼太のことを考えていると背後から話しかけてくる玲於
「A」
『ん?』
「涼太のこと考えてたんだろ」
『うん』
「Aは頑張ってるよ、それは涼太もわかってると思うよ」
『…うんっ、』
いつもはこんなこと言わないくせに、急にそんなことを言ってくる玲於。
やめてよ、今そんなの言われたら泣きそうになるじゃん
『でも私ね』
「うん」
『さっきおかあさんって泣く涼太を抱きしめた時、私には何も出来ないのかなって思ったんだ、』
「でもさ、逆に考えてみ?今泣いてる涼太を抱きしめてあげられるのは俺達だけだろ?」
『うん、』
「だからそんなに悩むことないって。俺たちにしかできないことだってあるんだよ」
『…うんっ、…ヒック』
「だから泣くな」
ごめん玲於、わたしやっぱり泣いちゃうよ
私が悩んでることも全て分かって玲於は話してくれてる。それが嬉しくて、心の救いになって、涙が止まらなかった
きっと玲於がいなかったら私はこうしてちゃんと涼太と向き合えてなかったかもしれない
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KOKOA(プロフ) - こちらこそいつも楽しみに読まして貰っています!これからも、たくさん書いてください! (2020年4月19日 14時) (レス) id: 9f773ee728 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - KOKOAさん» わ、、本当でした泣 すぐに修正しました。ありがとうございます!( ; ; ) (2020年4月19日 14時) (レス) id: eef90e60b7 (このIDを非表示/違反報告)
KOKOA(プロフ) - 彩りの悪いお弁当の最後らへんです! (2020年4月19日 14時) (レス) id: 9f773ee728 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - KOKOAさん» ご指摘ありがとうございます、すみませんどこのお話か教えてもらってもよろしいでしょうか?( ; ; ) (2020年4月19日 13時) (レス) id: eef90e60b7 (このIDを非表示/違反報告)
KOKOA(プロフ) - 涼太なのに、亮太になってます!(一つだけ) (2020年4月19日 7時) (レス) id: 9f773ee728 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちご | 作成日時:2020年4月14日 3時