第二十話 ページ21
.
それから少しして救助がやってきた。ようやく地上だーとか呑気に考えてたら刑事さん達が待ち構えてたのは恐怖でしかないよ。
佐藤刑事、美人だから怒ると余計に怖いよ、おばちゃんが悪かったから許して。
「どうしてあんなに危ないことをしたんですか！！」
『んーまー若造が命捨てたりしないよう見張るため？』
「誰が若造だよ！」
私からすればまだまだ若造だよ、と笑うとさらにつっかかってきた。おいおい、仮にも相手は女だぞ？
そうカリカリすると佐藤刑事に愛想つかされちゃうぞー。
「いろいろ聞きたいことがあるのだが…良いかね？」
『…はい。同行しますよ、目暮警部』
こうして私は刑事さんたちに何故爆弾の場所を知っていたのか、あれこれ聞かれた。
作戦通り病院に行って迷ったときにと言ったよ。
そしたら案外納得してくれちゃったよ。おばちゃんびっくり。そしてFAXの事を聞かれた時は松田さんがごまかしてくれたんだよ。
そして私は高木刑事に家まで送ってもらうことになり、軽くお話をしながら家についた。
『ありがとうございました』
「いえいえ！今日はしっかり休まれてください！」
ええ、しっかり癒やされに行きますとも。私は笑顔で頷き、家の中へ入った。
『ただいまー』
お決まりの挨拶。
靴を脱ぎリビングに行ってソファに座ろうとしたら急に力が抜けて、ペタンと床に座ってしまった。
『はは………今更、震えが』
おばちゃんも歳かなー。笑っているのに目からは涙が止まらなくて。
あぁ、怖かったんだ
ここでようやく自分の状態に気づいた。
怖くて怖くて仕方がなかったんだ、本当は。松田さんが爆弾を解体しているときも。
もし爆発したらどうしようって、心の中では怖かったんだ。私はただの一般人だ。こんなの怖いに決まってる。
『ぅぐ………くそぉ、若造、助けたぞぉ……ぅ…怖かったんだからー………』
帰ってからはひとしきり泣いた。
今泣いておかなくちゃ、蘭ちゃん達の前で笑える自信なかったからね、おばちゃんも歳だなー。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 391人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とわ(プロフ) - おばちゃんってセリフ多いですね (2021年12月7日 18時) (
レス) @page22 id: d94612a226 (このIDを非表示/違反報告)
*蜜柑*(プロフ) - ぽんちゃんさん» コメントありがとうございます！さて、それは夢主さん次第です(笑) (2020年6月19日 16時) (レス) id: 5bbb7a1cff (このIDを非表示/違反報告)
*蜜柑*(プロフ) - ミリアさん» ごめんなさい、合作と言うのは考えてないです。申し訳ないです、、 (2020年6月19日 16時) (レス) id: 5bbb7a1cff (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃん(プロフ) - コナン、夢主が刑事達と知り合いってだけで、疑って、まさか組織か？で盗聴器と発信器だな (2020年6月19日 16時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - *蜜柑*さん» あの、良かったら一緒に合作しませんか？ (2020年6月17日 22時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蜜柑 | 作成日時：2020年6月1日 20時
