7駅目 ページ7
「あ、れ……?」
山田くん達の待つ、駅前のカフェを目指しながら、少し早歩きをしていると、
今日は家で勉強するって、そう言ってたはずの、愛しい侑李を見つけた。
「どうして、ここに?」
1人でお昼を食べに来たのかもしれない。
そう思ったけど、なにやら楽しそうに店員さんと話してる。
その子に向けた笑顔が、幸せそうで、思わず目をそらしてしまった。
どうして?
私とのデートを断ってまで、その子が働くカフェに来たかったの?
今まで、デートをドタキャンしてたのって、その子に会うため?
そんなはずないって、侑李はそんな事しない、頭ではわかってても、どうしても悪い方向へ考えてしまう。
「侑李、もう私の事、好きじゃなくなっちゃったの?」
いつの間にか溢れてきた涙が、視界を歪めていく。
ダメ、こんなとこで、泣いちゃダメ。
わかってるけど、涙は止まってくれない。
勘違いだって、思いたい。
たまたま注文してる時だって、そう言って欲しい。
でも、楽しそうに笑う侑李とあの子が、頭から離れなくて、
もう1度侑李を見つめてみた。
やっぱり、その笑顔はいつも以上に幸せそう。
涼介「あ、いたいた。Aちゃん?」
「山田、くん……っ。」
おそらく私が遅いなって思って、迎えに来てくれた山田くんが、立ち尽くして動けない私に、声をかけてきた。
涼介「っ!……どうしたの?」
泣いてる私を見て、心配そうな表情に変わった。
「山田くん……、あれ」
侑李が楽しそうに笑うカフェを指さすと、その方向に視線を向けた山田くん。
おそらく侑李を見つけたのだろう、大きな目をより見開いて、驚いた表情に浮かべた。
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JUMPらぶ - 本当に面白くて…。忙しいとは思いますが、更新待ってます!! (2017年4月21日 21時) (レス) id: 95060cc72f (このIDを非表示/違反報告)
いのりんご - 感動&キュンキュンしながら読んでます!続きとても気になってます!更新頑張って下さい! (2017年4月10日 0時) (レス) id: f8979910d0 (このIDを非表示/違反報告)
まふ - この作品感動するお話で本当に大好きです。更新頑張ってください!応援してます! (2017年2月10日 0時) (レス) id: d0bb2420ce (このIDを非表示/違反報告)
彩音(プロフ) - 感動です!侑李が記憶が無いところから涙が……最高です! (2017年1月12日 2時) (レス) id: 1d0c23a4ba (このIDを非表示/違反報告)
かなかな - お帰りなさい!これからも頑張ってください! (2016年12月18日 21時) (レス) id: eb3d5bc906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:re | 作成日時:2016年9月24日 20時