41駅目 Mio side ページ41
記憶が無い……?
彼の話に凄く驚いた。
あんなに幸せそうに、彼女との記念日をうちのお店でお祝いしようとしてた彼。
それを思い出せないって、もしかして、彼女の事も思い出せないってこと?
────そこまで考えてはっとした。
こんな事は間違ってる。わかってるけど、
私は彼が欲しい。
美桜「いえ!何も頼まれてませんよ。」
彼が思い出さないようにする。
最低だってわかってる。でも、彼に振り向いてもらうには、これしか思いつかなかった。
侑李「そうですか。」
しゅんとした悲しそうな顔をした彼。
大貴「知念、そんな焦らなくていいから、ゆっくり思い出そうぜ。」
《ちねん》そう呼ばれた彼。
知念くんっていうんだ。
下の名前はなんて言うのかな。
侑李「店員さん、変な事を聞いてすみません。」
美桜「いえ!!あの、何かあったんですか?」
どうして記憶を失ったのか、とても気になった。
すると、彼は苦笑いを浮かべ、ぽつりぽつりと話し始めた。
侑李「いつの間にか意識を失って、気がついたら、思い出せなくなってたんです。」
電車の時だ。
侑李「なんでなのかわからなくて、でも、きっと大切な事だから、思い出したいんですけど。」
ぎゅっと顔を歪めて、苦しそうに胸の辺りを抑える知念くん。
その顔を見て、私の胸も、チクリと鈍く痛んだ。
386人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
JUMPらぶ - 本当に面白くて…。忙しいとは思いますが、更新待ってます!! (2017年4月21日 21時) (レス) id: 95060cc72f (このIDを非表示/違反報告)
いのりんご - 感動&キュンキュンしながら読んでます!続きとても気になってます!更新頑張って下さい! (2017年4月10日 0時) (レス) id: f8979910d0 (このIDを非表示/違反報告)
まふ - この作品感動するお話で本当に大好きです。更新頑張ってください!応援してます! (2017年2月10日 0時) (レス) id: d0bb2420ce (このIDを非表示/違反報告)
彩音(プロフ) - 感動です!侑李が記憶が無いところから涙が……最高です! (2017年1月12日 2時) (レス) id: 1d0c23a4ba (このIDを非表示/違反報告)
かなかな - お帰りなさい!これからも頑張ってください! (2016年12月18日 21時) (レス) id: eb3d5bc906 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:re | 作成日時:2016年9月24日 20時