欲張り。2 - Ren.N - (ページ2)

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５２ Ren side ページ2

…

廉｢んんっ｣

いつの間にか眠ってしまったみたいで、目が覚めた時は既に夕方だった。

朝よりも格段に気分が良くて、思わず周りを見てみると、俺が寝とる間も看病してくれたんやなって思うものがあちこちに散らばっとって、その横であいつが寝ていた。

廉｢なんちゅー顔して寝とんねん｣

気持ちよさそうに眠る横顔に、思わず頬が緩む。

窓から温かい風が吹いてきて、あいつの髪が靡いた時、ドクンって胸が痛くなる感覚がした。

そのまま少しだけ髪に触れると、

｢んっ｣

廉｢…っ！｣

起きたのかと思って思わず手を引く。

なんや、寝返り打っただけやんか。

廉｢びびらせんなや、アホ｣

起きとる時はあんなに腹立つのに、寝顔は子供みたいに感じる。

改めてまじまじと見ると、やっぱり綺麗な顔しとんな。

真っ白な肌に、伏せられた瞼には長いまつ毛。

スっと通った鼻筋に、ぷくっとした唇。

その血色の良い唇が目に入った時に、また胸がぎゅっとなった。

廉｢って、何考えとんねん｣

危うく面に出かけた煩悩を振り払うように、頭を横に振って頬を叩く。

そんな時に、机の上に置いてあった俺のスマホが震えた。