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いいのに ページ32











藤井side








歌いながら、Aのいる反対側のステージへと足を進める俺たち。




ステージに着く頃には曲が終わり、「何万回だって」のイントロが流れる。








最初はAと俺たちで、向き合う形になっててる。



シゲのパートから始まるこの曲。





普段、何もなくただ聞いてるだけで泣きそうやのに。





このシチュエーションはあかんて、もう泣きそうや。



泣くのを我慢したせいか、声が震えてしまった。








あ「何も言わずただそばにいてくれた


それだけでよかったんだ。」



『何百回だって伝えるよ、何万回だって「君が好き」』







クールに見えて意外とイタズラ好きで、シゲと2人で淳太にウザ絡みしてたり。



しっかりしてそうで、実は天然。


俺といい勝負しとった。







でも、Aの事分かってるようで分かってなかった。








紫「全部を見せてほしい、その心に隠した小さな傷だって」







俺は、AのSOSに気付いてあげられんかった。







桃「信じてよ、そう言って見つめてた


それだけで君が笑った」









このフレーズがあの日の出来事とリンクする。




自分の無力さに呆れる。






俺がもっと早く気付いてたら、もっと寄り添ってあげれば…




っていつも、たらればで終わるんや。







考えれば考えるほど、自分が分からんへん。




そんな事を思っていると、音楽が止まる。









あ「……何百回だって伝えるよ…、何万回だって「君が好き」」









今日だけのパート。



神ちゃんと濱ちゃんが歌うパートをAが歌う。




音楽が消え、シーンとなった会場にAの少しハスキーな声だけが響き渡る。








あ「…そばに、っそばに君がいれば、



毎日が輝いてく」








嗚咽交じりに歌うAは静かに涙を流していた。





それにつられてか、俺もずっと我慢していたものがドッと溢れ涙が流れる。









…俺、最近泣いてばっかやな。




そう思いながらも涙を拭いはしなかった。





ただ、



















この時間が終わらなければいいのに。

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あお - 何万回だって1のパスワード教えてください! (2019年12月2日 21時) (レス) id: 6f325c60dd (このIDを非表示/違反報告)
神重望 - 何万回だって1のパスワード教えて下さい (2019年6月15日 21時) (レス) id: 969017711e (このIDを非表示/違反報告)
rainbow(プロフ) - はい! (2018年11月3日 23時) (レス) id: 0b385c0c45 (このIDを非表示/違反報告)
桜雫(プロフ) - rainbowさん» ありがとうございます!次の作品でもよろしくお願いします。 (2018年11月3日 23時) (レス) id: 275aebb6d1 (このIDを非表示/違反報告)
rainbow(プロフ) - 完結おめでとうございます!!最後は、とっても感動しました。仲間の大切さが改めて分かるような、ステキな作品でした。これからも、他の作品など、頑張ってください (2018年11月3日 23時) (レス) id: 0b385c0c45 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜雫 | 作成日時:2018年7月31日 21時

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