【赤】純情を売りにしています【男主】 (ページ37)

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目の前のコイツはなんて愛おしい存在なのだろう。

場違いかもしれないが心からそう思った。
コイツってこんなに可愛かったか？

同時に、こんな寂しい思いをさせてしまった自分をビンタしてやりたくなった。
苛立っていたとはいえ、状況の説明くらいすればよかった。

オレがあの女と話し合っていた数十分間、ダイキに悶々とこんなことを考えさせてしまっていたことが恥ずかしい。

「そやな、話せば良かったな…余計な心配かける思って言えへんかった」

重「余計な心配させろや」

「次からそうする、笑

やから、ダイキもオレに余計な心配させろ」

重「あたりめーよ」

あ、いつものダイキに戻った。
ちょっと天邪鬼で、照れ屋でガキンチョっぽい感じ。

「ダイキさ、自分のこと頼りないって言うけどさ

オレそんなふうに感じたことないよ。そりゃあ、オレのほうが2個上だから差を感じることはあっても…オレよりかは頼り甲斐あるよ、オマエ、笑

アホやけど真面目で仕事への情熱は十二分なくらいあるし、私生活も健康オタクやなって分かるくらいしっかりしてるし…現にオレ色々ダイキに任せっぱなしやん。

年上とか年下とか関係ねーって。今回はオレの報告不足。ダイキに相談できなかったオレがわるい。
ダイキを責めていい理由はどこにもなーいのっ」

オレの前で百面相するダイキの額をデコピンしてやった。