・ ページ4
重「うわ、香水くさ…」
Aの部屋のドアを開けると、香水独特の強い匂いが鼻をかすめる。
あいつが着てたであろうジャケットが脱ぎ捨てられている。
…くせーのこれか。
鼻を抑えながら部屋を見渡すと、案の定Aがソファで寝ていた。
寝顔は純粋そのもので、テレビしてるAの表情やった。
嘘なんて一つもついたことがないような顔して歌うんやから。
寝顔はかわいいんやけどな、やってることは全くかわいくないんよな。
重「A、寝るんならベット行きよ」
「んー、ダイキー？来たん？オレ運んでくれへん？」
重「アホ言わんといてや、お前普通に重いねんぞ」
といいつつも雑に持ち上げて布団まで運んでやった。
「ダイキおおきにー、すきやでー」
1mmも思ってないくせにそんなことを言う。
寝ぼけていつもの癖であろうもんが出とるで、あほ。
重「はよ寝ろ」
メンバーで唯一俺のことを下の名前で呼ぶA。
芸能界でもだいたいシゲやから、俺的には違和感まである。
そう呼ぶ理由は大毅顔やかららしいけど、ちょっと意味わからん。
けど、こいつから大毅と呼ばれるのは嬉しいし、正直呼ばれるために来ているようなもの。
「何言ってるん、お前も一緒に寝るで」
重「え、なんで」
「寝るときは誰かと一緒のほうが安心すんねん。
オレいつも隣に誰かおるしな」
はぁ、こんなだらしない人が俺より2個も年上なんて、信じられへんわ。
そして、こんなんでドキドキしてる俺はもっと信じられへん。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 115人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひるた | 作成日時：2023年7月2日 0時
