好きと一言で言っても ページ16
藤「…なんやそれ、それだけで終わったん？」
「やってどうしたらええか分からんもーん」
藤「ふぅんは無いやろ、ふぅんは〜、
それだけのはずないって、A恋愛したことないん？」
「まともな恋愛なんてしたことないよ」
藤「そのせいやな…」
ダイキとの慰安旅行のことを流星に話したら呆れられてしまった。
あんなの反応に困るったらありゃしないでしょ。
まー、話振ったのオレだけど。
藤「どうにかなってしまいそう、なんてほぼプロポーズやろ。アイツがそんなん言うなんて世紀末やん」
「変なものでも食べたんでしょ」
藤「健康食品で危ないもん当たったんかな」
オレのせいで生活疎かになってサプリメントに頼るようになって…あかんなぁ、全然あるぞ。
詐欺られても気づかなそうやしな、ダイキ。
藤「一回シゲと付き合ってみるんはあかんの？」
「なにそれ。あかんよー、ダイキのこと弄んでるみたいやん」
藤「お前が言うかー、それ」
オレがダイキと付き合うなんてあかんよ。
こんな薄汚れた人間が、ダイキみたいなキラキラした純粋な子に手出したらだめって決まってんねん、どっかの法律で。
藤「それいつも言うけどさ、ダイキのこと好きやないわけやないんやろ」
「…まぁ、そう捉えることもできるか」
嫌いじゃない、むしろ感謝してるし大好きや。
それが仲間としてなのか、一個人としてなのかは、ちょっと曖昧やけど。
「好き、やけど…アイツのとはちょっとばかし意味が違うよ」
藤「お前残酷やな、けっこー」
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作者名：ひるた | 作成日時：2023年7月2日 0時
