【赤】純情を売りにしています【男主】 (ページ12)

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束の間のバカンスページ12

別にオレはダイキを強制的に家に来させているわけではなく。

昔からお互いの家を行ったり来たりしているうちにオレが遊びだして、見かねたダイキがオレの家に足繁く通ってくれて、飯を作ったり家事をしてくれたりしている。

こう言ってはなんやけど、ほぼボランティアみたいなもんやな。

好きでやってくれてることに、オレは依存してる。

家事ができへんわけやないし、なんならできる方やと思ってるけど、仕事の疲れやらなんやらで"しない選択"をすることが多い。

それもこれもダイキがやってくれるから。

なんでそこまで？ってくらい、何でもしてくれる。
オレは何にもしてあげてへんのにな。

…たまには、ちゃんとありがとうって言わなな。

「ほんまオレの事好きよな、ダイキ」

重「好きやなかったら今ここにおらん」

「おおきに。そこでオレから提案なんやけど、ちょっと遠出せえへん？」

重「遠出？珍しいな」

さすがに運転はだるいのでダイキにやってもらうのは前提として、ダイキの慰安旅行にでも出掛けないかと持ち掛けた。

重「俺の慰安旅行やのに俺がアッシーかよ」

「アッシーて」

やって運転疲れてまうもん。

重「ま、Aのことやししゃーないか。

日帰り温泉旅行でも行こ」

こうしてぬるっと秘密の小旅行が決まった。