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「え、淳太くん帰省するんや」
ソフトクリームにかぶりつく照史が目を点にして俺を見つめる。
「そう。父方の実家が海の近くにあるから、静かで空気がきれいな環境で勉強してきーやって、おかんはついてこんらしいわ。」
「えー、羨ましい。
てことは俺と遊べへんやん！」
「お前は船で生活するので精一杯やろ。
濱ちゃんは確かずっとこっちおったはずやから相手してもらい」
「崇裕かよ〜」
唇を尖らせて、あからさまに照史は不貞腐れた。
そんなん言われても、もう決まってもうたことやし、夏休み中はまるまる向こうにおる予定やから仕方がない。
ほんまは遊びたかったけど、両親があまりにもええ所やって言うから、まだ一回も行ったことがなかったし、長い間お世話になることにした。
都会では味わえないゆっくり流れる時間や、爽やかな空気を欲していたし、満足のいくまでゆっくりしようと思ってる。
「ほんなら、寂しなったら行くわぁ。住所教えてな」
「気ぃ向いたらな。補修ないんやったら来たらええよ」
「…あ〜、あったかも知れんなぁ〜？」
こいつ。
普通に頭ええくせに、海の上ではっちゃけすぎてテストで点数落としてるんちゃうか？
「あほかい」
「ずっと陸おらんかったら疲れてしもうて、いっぱい食べていっぱい寝てしまうやん〜？」
「適度に休むことせんかいな」
「休んでるんやけどなぁ、楽しくて長いこと集中してしまうんよ」
「何回も勉強会開くんはきついで？」
「いつも助かってるよ〜淳太くん〜」
テストすらも疎かにしてしまうほど、照史には大好きな、熱中したいものがある。
彼とは同じ歳だというのに、とてつもなく遠く感じた。
頑張っている人がかっこよく、魅力的に見えるのは、自分にはそれがないからやろうか。
あと一年、半年…
はやく俺らしさを見つけないと、出遅れてしまう。
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ひるた(プロフ) - 暑苦しくて愛おしい夏が始まりますね〜🌻 (6月18日 11時) (
レス) id: d618c40589 (このIDを非表示/違反報告)
にこち(プロフ) - 今年も夏始まりますね🔅 (6月18日 2時) (レス) @page45 id: 7ce575ffce (このIDを非表示/違反報告)
ひるた(プロフ) - にこちさん» にこちさん…！毎度ありがとうございます😭心に残る作品になりますよう、善処いたします！ (2023年3月20日 0時) (レス) @page13 id: d618c40589 (このIDを非表示/違反報告)
にこち(プロフ) - 新作おめでとうございます！！どんなお話になるのか、作品を見かけた時からワクワクしてます！ (2023年3月19日 21時) (レス) id: 7ce575ffce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひるた | 作成日時：2023年3月12日 22時
