百三十九時限目 ページ50
Ｅ-1side
「ん…」
目を覚ますと、背中にふわふわとした感触を感じた。
起き上がって背中を確認すると、毛布がかかっていた。
まさか毛布が自分で歩いて俺の背中にわざわざかかってくれるわけもないので、きっとAがかけてくれたのだろう。
そんなさりげないAの気づかいが、俺の心を温めていく。
一度部屋の電気をつけ、乱雑した机の上を軽くまとめる。
ッ、と軽く伸びをし、寝室に向かう。
若干距離を取り２つ敷かれた布団で、それを跨ぐように横向きになってAがすやすやと寝息を立てていた。
こいつ寝相悪くね…？
苦笑しながらAの足を持ち上げると、Aは小さく声を上げ、自分で足を自分の布団に移動させる。
そのまままたAは静かに寝息を立て始めた。
外向きは強がって不器用な奴だけど、こういう面を見ると、あぁ女子なんだなって思う。
そんなこと言ったらきっとAは怒るに決まってるけどね。
Aの顔に垂れる髪を耳にかける。
やけに整った寝顔が、やけにいつもより綺麗に感じた。
…ほんの出来心だった。
俺は、Aの上に乗り、…Aと徐々に距離を縮めていった。
そのまま、お互いのが触れ合いそうになった時、ダメだ、と思った。
やっぱり、Aの前だと情けない。
きっと、やっちゃうと、Aに嫌われる。
嫌われたくない。
それだけだった。
俺は、少し冷たい羽毛布団の中に入り、「…寒っぶ‼」と思わず漏らす。
俺の両親は一年くらい家を開けているので、一人で生活するなんてなんてことないんだけど、こうやって誰かと寝るとかも、ちょっといいかもしれない、ね。
徐々に瞼が重くなり、いつの間にか俺は眠っていた。
こんなたった１日他人の家に泊まるだけのことだが、俺にとっては、割といつもより楽しかった１日になったのであった。
＊＊＊
続編行きます
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グミ(プロフ) - ありがとう！頑張ります…！ (2018年12月20日 5時) (
レス) id: 01f2b963c9 (このIDを非表示/違反報告)
暇人スタッフ(プロフ) - 星の数を間違えたかもしんないw ☆10の面白さでした！ これからも無理のない程度でがんばってね！ (2018年12月19日 22時) (レス) id: 9cddea12c8 (このIDを非表示/違反報告)
＊メロン＊ - グミさん» いえいえ。 はい、私の作品の題名は、暗殺教室 心を閉ざした双子の姉妹 と言います。 私の作品で感想もお願いします。 (2018年11月25日 19時) (レス) id: b7d309d2d4 (このIDを非表示/違反報告)
グミ(プロフ) - ＊メロン＊さん» 読んでくださりありがとうございます！是非お願いします。 (2018年11月25日 19時) (レス) id: 01f2b963c9 (このIDを非表示/違反報告)
＊メロン＊ - とても面白いです。 更新、自分のペースで頑張ってください。 私も暗殺教室が好きで作品を１つですが書いてます。 もし、良かったら私の作品の題名を教えますか? (2018年11月25日 16時) (レス) id: b7d309d2d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：グミ | 作成日時：2018年11月10日 6時
