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「も〜ダメですよ〜!今ここは悪玉に襲われて、ちょー危険地帯になってるんだから…ん?」
こちらへ来る黒猫さんを追いかけて、とあるお嬢さんは入ってきた。
黒猫さんを持ち上げる彼女は私たちを見渡して、キョトンとした。
「なんだァこいつ?」
「今度はどんな悪玉?」
「アクダマリストに該当なし…?」
『では…ただの一般の方…ということになりますが?』
「えっ、えっいや私は、この猫さんを捕まえに…!…たこ焼き屋の人?」
お嬢さんは運び屋さんを見るなりそう言うので、医者さんは「あら、可愛いガールフレンド連れてるのね、運び屋さん?」と茶化し、「女連れの悪玉か!!」と喧嘩屋さんが便乗した。
「無関係だ」と運び屋さんは、目を丸くするお嬢さんに銃を向ける。
「…まァ、とりあえずぶっ殺すか」
ぐるぐると腕を回す喧嘩屋さんに、「えっ、」と振り向くお嬢さん。
「なんにせよ、人数は少ない方がいいですからね」
「へっ!?」
プラズマを纏ったドローンがお嬢さんの目の前にも現れる。
「若い子解剖するのは久しぶりね…」
「ッ!?」
『あぁ…人はなるべく殺めたくはないのですが…』
「ひっ!!??」
医者さんに続けて、私もお嬢さんに銃を向ける。一斉に標的にされたお嬢さんは、恐怖に顔を強ばらせた。
「……あ、ぁ…っ、…わ、…ゎたし…は…、
私は……
……詐欺師です」
震える声で、そう告げるお嬢さん。
ハッカー君は、眉をひそめて「詐欺師?」と聞き返した。
「…そ、そうです。…ァ、アクダマリストに乗ってないのも、私がリストを騙したからです!」
「マジかよ!すげェ!」
「まさか…そんな事は不可能なはず…」
『それは本当ですか…?』
まあでもなるほど、詐欺師は一般人に扮して騙すお仕事だから…一般人のような格好をしても不思議ではない。
「なるほど?じゃあアナタも、殺人鬼を狙ってきた商売敵って訳ね?」
「早速俺とケンカしよーぜ!」
「僕以上のハッキング…興味深い」
『お互いがんばりましょうね』
「えっ…!?」
「待て」
運び屋さんの目線はエレベーターに向いている。
エレベーターの到達フロアを示す針が、動いている。
「エレベーターは起動させたか」
「私は何もしてないわよ?」
「まさか…!僕のハッキングが解除されてる!」
チン、とエレベーターがこの階に止まり、ドアが空く…すると、中からは赤い光が。
……それは、私たちに向かってミサイルを発射してきた。
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ミサキ(プロフ) - アクダマドライブ大好きでこの作品があって嬉しいです。医者とか運び屋かっこいいですもんね (2020年12月12日 19時) (レス) id: 613864a219 (このIDを非表示/違反報告)
リコール以下略(プロフ) - 私も殺人鬼大好きです!更新頑張ってください! (2020年11月17日 17時) (レス) id: a04e254380 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - アクダマドライブ大好きなので、 小説作ってくれて本当に嬉しいです!主人公の性格も新鮮で好きです!!!私も殺人鬼や運び屋が大好きなので、更新頑張って下さい!! (2020年11月9日 18時) (レス) id: 455069b8f0 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇおーれ - お仕事早いですね^^*好きです、更新待ってます!! (2020年10月23日 18時) (レス) id: 5067eaede6 (このIDを非表示/違反報告)
雪羅 - 私も殺人鬼が大好きです!!更新楽しみにしています!! (2020年10月21日 21時) (レス) id: 53964121dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:グミ | 作成日時:2020年10月18日 17時