白依存症【五条悟】

白 ページ46

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1年前、僕は憂太に言った。



"愛ほど歪んだ呪いはないよ"と。



去年は今ほどAに対して執着してなかったけど、今になってその言葉は的を射ていると思う。

ねぇ、A。

君が大好き。いや、大好きなんかじゃ足りない。愛してる。君が僕を思うよりもっともっと、ずっと。

でもね。

何度も何度も好きだって言ってるのに、淡々と返すAに、最初はイラついてた。

だって、僕ばっかりを見てくれないし。

恋人である僕に対しても塩対応でさ。

でも最近、そんな君が愛おしく感じてしまう。

完全に堕ちてくれない、君が。

完全に染まらない、真っ白な君が。

必死に僕に堕ちないように抵抗しているその姿が、とっても大好きだ。

今までの女は、僕の顔を見ただけでオチてきたけど、君は違う。

中々心を開いてくれなくて、中々キスさせてくんなくって、中々ヤらせてくれなかった。

よく粘る女だと思ったよ。

でも、僕を誰よりも心から好きでいてくれた。

誰よりも僕の目を真っ直ぐ見てくれた。

その鮮血のように薔薇のように、妖しくてそれでいて、美しい真っ赤な瞳で。

そんな君が、どうしようもないくらい大好きで。

僕の事しか考えられないくらいドロドロになって、真っ黒に僕色に染まってくれるのを想像すると、ゾクゾクして興奮して、どうしようもなくなる。

でも簡単にそうなっちゃあ、つまらないから。

だから僕はその過程を楽しんでる。

段々と僕に堕ちてくるAを見るのが、何よりの楽しみなんだ。

生憎君は諦めが悪い。負けず嫌いで、粘り強い。さっさと諦めろよって言っても、聞く耳を持ってくれない。

でもあんまり度が過ぎるのも考えモンだよ？

あんまり時間がかかるようなら、

無理矢理にでも、

僕のモノに(ころ)してあげるから。




僕はきっと、君に依存してる。

君無しじゃあ生きられない。

そして、君も僕に依存してくれる事を僕は望んでる。

共依存…それが僕の望む結果。



愛ほど、深くて歪んだ感情はない。


それは僕がいい例。


可哀想な程に僕に愛されたAを、


僕はこれからも、


呪う(あいす)って決めたんだ。


部屋に閉じ込めて、永遠に僕以外見れないようにして。

そうでもしないと気が済まない僕はいかれてる。

吐き出しそうなほど歪んだこの気持ちは、間違いなく愛だ。





ああ、


A、早く君を、








＿＿＿＿＿＿＿染めたい(オトシタイ)なぁ。

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