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五条は徐に私を押し倒す。
そして、唇を押し付けられる。
始めは数度柔く押し付けられるだけだったけど、だんだん荒く食むように口付ける。
あっという間に酸素を奪われて、やがて捩じ込まれる厚い舌に私のが捕まる。唾液と一緒に絡んで、重なって、おかしくなりそうで。
『……んっ、ふ、は、』
思わず、声が漏れた。
恥ずかしい、こんな、ふしだらな事。
服の中を、骨ばった手が走っていく。触れる度に跳ねる肩。
五条は全部知ってる、私の弱点を。
首筋を、耳を、全部自分のものだと主張する様に惜しげも無く跡をつけていく。それが痛くて、気持ち良くて。
「絶対誰にもあげない、」
吐息混じりに呟かれて思考が溶かされる。
熱を帯びたそのオスの瞳が、舌なめずりをしてこちらを見下ろしていた。
「僕だけのものになって」
『…い、やだ』
「ふふ、Aならそう言うと思った。
でもごめん、拒否権ないから」
艶やかで、妖しく笑った五条が美しく見えてしまうのが酷く悔しくて、睨みつけると、「何、その目」と目尻を撫でられる。
「_______誘ってんの?」
『ち、が、……ぅ…ッあ、』
「違わないでしょ。無意識か、厄介だね。
でももう僕、手加減するつもり、無いから」
手が太腿を這う。
骨の髄までどろどろに溶かしてしまうような、蜜の味をした毒が、私に囁いた。
「決めたよ。
誰にも渡さない、見せない、愛させない。
もう君を絶対、永遠に離さないから」
そうしてきつく抱きしめる五条を突き放す選択肢なんて、私には存在していなかった。
・
その日を境に、私は五条の自宅の地下室に閉じ込められることになった。
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グミ(プロフ) - みーこ【サブ】さん» 出来ますよ!いえいえこちらこそ何度もリクエストありがとうございますー! (2021年1月8日 15時) (レス) id: 763fbac217 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ【サブ】 - リクエストで、熱が出ちゃったら、ってお願いできますか??何度もすいません! (2021年1月7日 19時) (レス) id: fd540dc306 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ【サブ】 - グミさん» リクエスト、応えてくださってありがとうございます!五条先生のヤンデレ感が加速していて、すごくおもしろかったです(笑)更新頑張ってください! (2021年1月4日 8時) (レス) id: fd540dc306 (このIDを非表示/違反報告)
みどりちゃ。(プロフ) - 五条先生がヤンデレってトコが性癖にグサッと刺さって、いつも楽しみです!更新頑張って下さい! (2021年1月3日 23時) (レス) id: 2c92b3b212 (このIDを非表示/違反報告)
グミ(プロフ) - みーこ【サブ】さん» リクエストありがとうございますー!全然できますよ!是非作らせていただきますー! (2021年1月1日 12時) (レス) id: 763fbac217 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:グミ | 作成日時:2020年12月3日 7時