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『そんな複雑な感情、持ち得る方が可笑しい』
「Aは分かってないよ、自分がどれだけ綺麗か」
睫毛を伏せて私の頬に優しく触れる。
「やっと手に入れたんだから、勝手に簡単に他のやつに盗られちゃ、僕の苦労が無駄になるじゃん」
『手に入れるって、私はモノじゃ…』
「モノだよ」
五条は反論する私の言葉を遮った。
固まる私にふ、と微笑む。
「僕の大切な、僕だけの。所有権は僕にあるんだから、キミは僕のモノだ」
『……っう、ぁ、』
喉に強く吸い付いて、噛んだり吸ったりして、痕をつけていく五条に、私は為す術もなく肩を震わせた。
「ねぇ、僕はこんなにAのこと好きなんだから、Aは僕の事好きだよね?」
『……当たり前、だ、』
吸い込まれないように目を逸らして言うと、「ちゃんと目見て言ってよ」と顎を掴まれ無理矢理顔を向けさせられた。
端正な顔が私を見下ろしている。
真っ青な瞳が、私の視線を捉えて離さない。
「僕のコト好き?」
『……好き、だ』
「…嬉しい」
満足気に微笑んで、何度も何度も口付けてくる五条が、まるで甘えん坊の猫のようで、愛おしく感じてくる。
でも、五条を思うこの気持ちが、本当に愛なのかどうかは、正直定かではない。
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グミ(プロフ) - みーこ【サブ】さん» 出来ますよ!いえいえこちらこそ何度もリクエストありがとうございますー! (2021年1月8日 15時) (レス) id: 763fbac217 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ【サブ】 - リクエストで、熱が出ちゃったら、ってお願いできますか??何度もすいません! (2021年1月7日 19時) (レス) id: fd540dc306 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ【サブ】 - グミさん» リクエスト、応えてくださってありがとうございます!五条先生のヤンデレ感が加速していて、すごくおもしろかったです(笑)更新頑張ってください! (2021年1月4日 8時) (レス) id: fd540dc306 (このIDを非表示/違反報告)
みどりちゃ。(プロフ) - 五条先生がヤンデレってトコが性癖にグサッと刺さって、いつも楽しみです!更新頑張って下さい! (2021年1月3日 23時) (レス) id: 2c92b3b212 (このIDを非表示/違反報告)
グミ(プロフ) - みーこ【サブ】さん» リクエストありがとうございますー!全然できますよ!是非作らせていただきますー! (2021年1月1日 12時) (レス) id: 763fbac217 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:グミ | 作成日時:2020年12月3日 7時