検索窓
今日:7 hit、昨日:18 hit、合計:322,082 hit

#35 ページ36

_______


「_______おーい、早く起きないとパン冷めるよ?」

そんな悟の声がして、私は目を覚ました。
…が、私は起き上がることなく布団をかけなおした。

え、ときょとんと固まる悟の顔も今は見えない。身体が異様に重くて熱く感じる。

「どしたの?起きろってば」

『…ゔぅ…』

嗄れた声が喉から絞りでて、それに自分でも驚く。でも、話すのも億劫で、そのまま布団の中に潜り込む。

「なに、具合でも悪いの?」

『…』

上から覗き込んでいるだろう悟の言葉に答えることはせず、私はズキズキと痛む頭を抑えた。

「ちょっとごめん」

そう言ったかと思うと、私から無理矢理布団を剥がして、私の腕を引き上体を起こす。
眉近くまでのばした前髪を掻き上げて、大きな掌が私の額に触れた。ひんやりしていて気持ちが良く、私は無意識に目を閉じる。

「…うん、結構熱いね。大丈夫?その様子じゃ大分しんどいでしょ?」

『…だいじょうぶ』

「いや絶対大丈夫じゃないから。
…パンはちょっと消化に悪いかなぁ…食欲ある?」

その問いかけに首を横に振ると悟はあちゃあ、と頭を搔く。

「分かった。まあとりあえず僕適当にお粥作ってくるから寝ててよ。…それよりまず冷えピタ探さなきゃ」

『…おい、本当に私は大丈夫だか、』

「病人は大人しく寝てろっつの。お望みとあらば無理矢理寝かせてもいいけど?」

『…結構だ』

冷徹な笑みを浮かべ、パキリと指を鳴らして脅してくる悟に、私は仕方なく大人しく寝る事にした。悟は元の微笑みに戻してよろしい、と私の頭を撫でた。

#36→←#34



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (344 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
935人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , ヤンデレ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

グミ(プロフ) - みーこ【サブ】さん» 出来ますよ!いえいえこちらこそ何度もリクエストありがとうございますー! (2021年1月8日 15時) (レス) id: 763fbac217 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ【サブ】 - リクエストで、熱が出ちゃったら、ってお願いできますか??何度もすいません! (2021年1月7日 19時) (レス) id: fd540dc306 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ【サブ】 - グミさん» リクエスト、応えてくださってありがとうございます!五条先生のヤンデレ感が加速していて、すごくおもしろかったです(笑)更新頑張ってください! (2021年1月4日 8時) (レス) id: fd540dc306 (このIDを非表示/違反報告)
みどりちゃ。(プロフ) - 五条先生がヤンデレってトコが性癖にグサッと刺さって、いつも楽しみです!更新頑張って下さい! (2021年1月3日 23時) (レス) id: 2c92b3b212 (このIDを非表示/違反報告)
グミ(プロフ) - みーこ【サブ】さん» リクエストありがとうございますー!全然できますよ!是非作らせていただきますー! (2021年1月1日 12時) (レス) id: 763fbac217 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:グミ | 作成日時:2020年12月3日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。