四十七時限目 ページ47
「宇佐美ちゃん？生きてる？」
呑気にそう声をかけた。
「…何の用？位置関係が全く真逆の2人が揃いも揃って」
そんな真逆かな…？
「勇気を振り絞って自分の意見を言った勇者ミス宇佐美にしつもーん。
なんでジャージで判断したら危険なんですかっ？」
手に持っていたレモネードのパックをマイクのようにして宇佐美ちゃんに向けた。
「あんたなら分かってるんじゃないの？」
「まぁ、一応ね」
「…ジャージを借りれば、誰だって水泳部になりすませるでしょ」
「そっか、水泳部員の犯行に見せかけて、偽造した可能性もあるもんね！」
「同情してんの？」
相変わらずの冷たい声色に、少し苦笑。
「…べっつにぼっちなんてヨユーだから！」
あーあ、強がり言っちゃって。
「同情なんかするかよ。自分勝手なあんたに」
「…は…？」
「だって自分勝手じゃん。勝手に茅野ちゃんに嫉妬して、勝手に澪奈を傷つけて。
そして勝手に私らから離れて行く。
そういうの、自分勝手っていうの。
別にあんたが私らから離れていっても全然どうでもいいんだけどさ。
同情なんかするわけないじゃん。ただ私はさ、知りたいだけだ。澪奈がなんで死んだのかを」
「う、宇佐美さんが自分勝手なのかどうかは分からないけど、私も椎名さんと同じ！何があったのか、ちゃんと知りたい」
でも「知ってどうなるの？」とやっぱり冷たく言い放つ。
「いい加減にしてよ、漏れそうなんだけど？」
あ、ガチでトイレ行きたい感じだった？ごめんごめん。
ぶっきらぼうに個室の中に入る宇佐美ちゃんに、茅野ちゃんが言い放つ。
「澪奈の思いを知って、ようやく前に進める気がするの！」
冷たかった沈黙が、雰囲気が変わった。
「…あんた達の方が、知ってるんじゃない？」
宇佐美ちゃんが、茅野ちゃんに答えた。
声色が少し変わったような気がする。
「全国大会…観に行ったんでしょ？水泳部以外にうちの生徒、いなかったの？」
…‼
そう言えば、いたような気がする。
そいつ…かもしれない。
「…さんきゅ、宇佐美ちゃん。これは結構なヒントだよ」
「…フン。さっきまで私のことどうでもいいとか言ってたくせに」
「いくらどうでもいい奴でも、でっかいヒントくれたんだから感謝ぐらいはできるよ？」
感謝も出来ない奴だと思ってたの？
とことん失礼な奴だねぇ。
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黒葉ri′(プロフ) - さなさん» それなですww (2019年5月3日 1時) (
レス) id: 4b63d1aa63 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - 三十四時間目の最後のセリフ、柊先生、新八じゃん!?と、思いました。(役者さんが) (2019年5月2日 15時) (レス) id: 95eea7aace (このIDを非表示/違反報告)
グミ(プロフ) - それはそれで面白そうですよねw (2019年4月21日 20時) (レス) id: 01f2b963c9 (このIDを非表示/違反報告)
黒葉ri′(プロフ) - グミさん» もし、実写版でクロスオーバーとかしたら、「え、双子？ん？」ってなるやつっすねww (2019年4月21日 20時) (レス) id: 4b63d1aa63 (このIDを非表示/違反報告)
グミ(プロフ) - 黒葉ri′さん» ですよね！椎名桔平さん…菅田君もカルマの実写版ですよね。深い(゜ё゜) (2019年4月21日 20時) (レス) id: 01f2b963c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：グミ | 作成日時：2019年3月13日 21時
