🍶 ページ12
「大丈夫だよ。このくらいの怪我なら慣れてるし、僕これでも長い間生きてるんだよ?うん、だから手当も心配もそんなしなくたって…痛っ………これは、消毒が染みただけだからそんな大事じゃな、」
「学校なんて初めて来たから……ねえ、アレなあに?へえ、じゃああっちは?……あ!…ふふ、あれは僕でも知ってるよ、ピアノでしょ?それで___放送室?なあにそれ、ちょっと見てくる…!」
「教科書こんな風になってるんだ。歴史かあ、なんだか感慨深くなっちゃうな。あはは、これ懐かしい、思い返せばこんなのもあったよなあって………人間ってほんと直ぐにかわ………えっ?あ、うん。思い出せるように頑張ってみるね………?」
「任せっぱなしもよくないからなあ、自分で手当てしてみたんだ。………そう、教えてもらって。」
「次があるなら人間に生まれ変わりたいな、人の一生は短い代わりに一年が濃いんでしょ?それがすごく羨ましい。……だって退屈しなさそうじゃん?もし人間になれたら、学校に通ってみたいし、恋愛だってしてみたい。あと……あとは、人間に生まれ変わっても君のことを好きになるよ。」
「気にしないで、その。寝つきが悪いのは元々っていうか、環境云々の話じゃあなくて、これは………これは昔っからの悪い癖なんだ。だから大丈夫だよ、必要だと思った時に勝手に寝るから、ね…?」
「ゆうえんち………あ、ううん。嫌だとかそういう訳じゃなくって。ふふ、散々うざったいだのなんだの言われたから嫌われてるもんだと思ってた。行きたいなあ、ゆうえんち。」
「………なあに、心配しなくたって帰ってくるよ。用事さっさと済ませてなるべく早く帰ってくるから………うん、約束。ごはん楽しみにしてるね。」
「……本当に、一緒に居るだけでいいの?ふぅん…そっか。いいよ、一緒にいよっか?」
「疲れちゃったのかもね、毎日頑張ってるの知ってるよ。起こしちゃってごめん、ここじゃ風邪ひいちゃうかなあって思って………もう日も落ちてきたし、今日はゆっくり休むといいよ。」
「____あーあ、なるほどねえ。そう来たか。」
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