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片割れの相談に乗ってから1週間。
どうやら今日、2人でおでかけしているらしい。
Aちゃんは誘いに二つ返事でオーケーしてくれたらしく、言ちゃんはとても嬉しそうにしていた。
今頃2人はどこにいるんだろう、何をしているのだろう。気になって仕方がない。
2人が上手くやれてるといいなぁなんて思いながら、僕は途中だった課題に手を付ける。
「…」
進まない。何故かペンを持つ手が動かない。
僕はそんなに言ちゃんのことが気になるのか。
仕方ない、とりあえず課題はまた後にして、言ちゃんからのデートの感想の連絡を待とう。
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「おじゃましまーす」
夜7時突然チャイムが鳴ったかと思えば、言ちゃんだった。
今日の報告だろうなぁ、何かいいことでもあったんだろうなぁ、と思い部屋に入れる。
「どうだった？」
「それがね、『今日すごく楽しかった、ありがとう』って言って貰えた！」
嬉しそうに顔を赤らめて言うその姿に、あの時様に胸が痛むのを感じながら僕は良かったねと返事をした。
…僕にとっては良かったのか、本当に。
そりゃあ言ちゃんにとっては良かったことだ。
だけど僕にとっては…？
「次のデートは約束出来た？」
「うん、また来週の休日にお出かけする」
なんて抜かりないのだろう。
ちゃんと次の約束を取り付けている辺り流石だ。
それにOKをしたAちゃんもきっと…。
言ちゃんは脈アリだ。
好きでもない男と2回目もデートに行かないよな。
「良かったね、来週もまたお話聞かせてね」
当たり障りのないことを言ったつもりだが、心はまだ痛いままだった。
薄々と勘づき始めたこの感情に僕は無視をして、その日は言ちゃんと他愛もない話を夜遅くまで続けた。
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言ちゃんと夜通し話し、気づけば床で寝てしまっていた。
はっとなり時計を見るともう学校へ行かないと行けない時間だった。
焦りながらも言ちゃんを起こさないとと思い部屋を見渡すがもう居なかった。
何かメッセージがあるかもとスマホを開くと、
『昨日はありがとう。講義あるから先に起きたんだけど、問があまりにも気持ちよさそうに寝てるから起こせなかった。勝手に出てってごめんね。また後でオフィスで。』
そんな内容のLINEが入っていた。
起こしてくれても良かったのに、なんて思いながら僕は身支度を始めた。
昨日2人で食べたお菓子のゴミを見つめながら。
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作者名：ヱ崎 | 作成日時：2022年11月1日 16時
