休息【QK】 (ページ5)

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「ただいま！福良さん！」

「山本、おかえり」

僕は帰ってくるなに福良さんに抱きついた。
福良さんは僕の頭を優しく撫でた。
そんな彼との甘い時間が僕はとても好きだ。
でもこれから起こる時間も大好きだ。

「ねぇ、山本。今日河村と2人きりで話してたよね」

そんな福良さんからの言葉に僕は内心ニヤリとした。
来ると思っていた。
何故ならこうなるように僕が仕向けたのだから。

「…ごめんなさい」

僕はわざと反省した雰囲気を出した。
こうすれば福良さんは僕に愛をくれるから。

「分かってるよね？お仕置だよ」

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「あ"っ…、うっ"…」

「山本は誰のものだっけ？」

「ふ、くらさん、のものっ…ですっ、」

福良さんは僕を殴り蹴りをしながらそう言い、僕の答えを聞くと満足気に笑った。
僕はこの時間と福良さんからの重い愛と分からせられる感じが大好きなのだ。

だから僕はわざとあんなことをしたのだ。
傷を見せたかった思いはあるが、それはただの口実だ。福良さんを嫉妬させる為の。

「分かってるじゃん。じゃあもう他の男と話しちゃだめ」

そう言って福良さんは僕の首をぎゅうっと絞めた。
それが、この時間の終わりの合図。
寂しくもあるが、この後の時間も好きなので、別にいい。
少しずつ意識が薄れてきた頃、福良さんは僕の首から手を離した。

「けほっ、けほっ…。はぁ、はぁ、はぁ…」

息を吹き返した僕を福良さんは優しく抱きしめた。
彼は嫉妬という感情に任せて僕を愛した後、また優しく愛してくれるのだ。
僕も彼も互いを愛してやまないのだ。

「山本、愛してる」

その言葉が聞けた俺はもう満足だ。
殴られた痛みに耐えながら、俺は疲れていたのか、彼の腕の中で眠りについた。

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「可愛いなぁ、山本は」

俺は腕の中で眠る小動物のような恋人にひとつキスを落とし、ベッドへと運んだ。
すやすやと眠る彼の寝顔を見て、俺はいつからこう狂ってしまったのだろうと考えた。
しかしこれ以上考えても無駄だと、今が幸せならそれでいいと、そう思った。

「おやすみ」

彼の頭を撫でて隣で俺も眠りについた。
明日も幸せでありますように。

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