休息【QK】 (ページ13)

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izw×kwkm ページ13

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愛想が良いってだけで多少はモテる世の中で、俺は多分愛想が悪い。
そのせいでモテないと言いたいんじゃなくて、人から好かれないのだ。
好きになるより以前に近寄り難いのだろう。

そんな俺に声をかけてくれたのは、俺とは真逆の人だった。
笑顔が多く、人から好かれるようなそんな人。
最初は仲間だった。クイズが好きで一緒に組織を立ち上げた。
でも今はなんやかんやあって恋人だ。

ノンケだと思っていた伊沢さんに告白をされたときは驚いた。
俺はその当時恋人は疎か好きな人すらいなかったので、とりあえずOKを出したのだが。
最近は伊沢さんより愛が重い気がする。

今だって俺の気持ちを知ってか知らずか、女性社員と近い距離で仲良さげに話している。
少し離れていても分かる、業務の話ではないことくらい。
でも割り込んで行って伊沢さんを取り返してこられる程の度胸はない。

「はぁ…」

「川上、また悩んでんの」

一つため息を吐くと、正面に座っていた河村さんから声がかかる。
また、と言うのは俺は良く伊沢さんのことで悩んでは河村さんに話を聞いて貰っているからだ。

「伊沢、悪気はないと思うよ」

「分かってます、だからこそ嫌なんです」

「気持ちは分かるけどねぇ」

不機嫌な俺に、眉毛を下げてそう言う河村さん。
確か河村さんには付き合って1年くらいになる彼女さんがいるとかいないとか。
だから面倒な恋愛相談をしても親身になってくれるのだろう。

「河村さんは恋人が他の男と話していたらどう思いますか？」

「んー、なんとも思わないかな。だってそんなことくらいで他の人に取られるなんてありえないし。僕の恋人は何があっても僕のところから離れないって自信があるから」

どこからその自信が湧いてくるのか。
きっとよっぽど河村さんの恋人さんは河村さんのことが好きなのだろうな。
なんかしれっと惚気られた。
俺もそれくらい伊沢さんに好かれていると実感できたらいいんだけど。

「まあ頑張れよ川上」

ポンポンと肩を叩かれた。
謎に勇気づけられた俺は、今日の帰り伊沢さんを家に連れて帰ろうと決意した。
好きでいてくれていることを確認する為に。

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