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慣れ ページ25
「先輩、ちょっと相談したいことあるんですけどいいですか？」
「ん？いいよ」
口をモグモグ動かしながら大野先輩は答えた
もう少しで揚げパンは食べ終わりそうだ
「私、彼氏がいるんです。大野先輩の1つ下で大学3年生の。
大学は違うんですけど・・・」
「へえ・・・・・それで？」
最後の1口を頬張り、手についた砂糖を払って
真剣に私の話を聞く体制に入った
「最近、敬語を使わないのには慣れてきたんですけど、
なかなか先輩呼びが抜けなくて・・・
どうすればいいですかね？」
「なるほど・・・・・。
それは慣れだな」
大野先輩は簡潔に答えた
「慣れ、ですか・・・？」
「そう。だから、
これから俺のこと智くんって呼んでよ」
「さ、智くん！？」
今度は急な提案
「む、無理ですよ！大学の先輩なんですから！
敬意を持って接しないと！」
「えー、でもニノには結構親しい感じじゃん」
「それは高校の時からの仲ですし・・・！」
「いいじゃん。慣れ慣れ」
「えー・・・・・・・・・・
さ・・・・智くん？」
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作者名：ぼっちゃん | 作成日時：2021年6月9日 23時
