夜に駆ける 3 A.M × N.K (ページ18)

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「あ、そうだ。」

食堂の出口へ歩いていた翔さんが振り返る

「明日、10時に取引先だからな。」

「分かってますよ。会議頑張ってください。」

「おう。」

3つ目の変化は仕事内容だ。

雑用、社員のサポートは変わらないが、

時々取引先へと同行させてもらえるようになった。

もちろん、その時はちゃんとスーツで

取引先に行ってもオレが主体となって交渉していくのではなく、あくまでサポートだけど

それでも人と話すことで沢山の刺激を得られるし、

狭い鳥籠の中から解放された気分

もう自分1人で歩いていけるんだ！って思える。

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「....なんか調子狂う。」

「え？」

営業の帰り道

翔さんが口を尖らせて言った

「和也、どんどん可愛くなっていく、カッコよくなっていく、綺麗になっていく・・・・
　今日だって、取引先の会社の人たちみんなメロメロだった。」

「それはないですよ(笑)」

「なくない。本気で心配。

　なぁ、どっか行ったりしないよな・・・・・・・・・？」

子供のようにオレの手をニギニギしながら言う翔さんが愛おしくてしょうがなかった

「・・・・・ふふっ」

「ちょ、笑い事じゃない！」

「心配し過ぎです。オレは、翔さんの傍にいます。」

だって翔さんはオレの運命の人だから。

もう戻れないから。