夜に駆ける A.M × N.K (ページ39)

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雨が降り続ける6月

やっと雅紀と休みが合い、オレの家に来ることになった

前雅紀が考えていたイメージヘアメイクをやらせて欲しいとのことだった。

だから、「格好はいつものままで！」って言われたけど、

落ち着かない・・・・・

人と会うのに男のままでいるなんて、

自分の家だと言うのにソワソワしてしまう

時間はお昼の12時、雅紀との約束の時間だけど、来ない

雨の音が大きく聞こえる

大丈夫かな・・・・・

ピンポーンピンポピンポピンポーン！

チャイムを連打する音、雅紀だ。

「はーい、開けまーす。うわっ、ずぶ濡れじゃん！！」

ドアを開けるとずぶ濡れになりながらエヘヘと笑う雅紀が立っていた

「どうしてこんなに濡れるの！？」

「いやぁ、雨のせいで電車遅れてて、カズの最寄ついたらダッシュしようってしたら
　電車の中に傘忘れちゃって・・・・てな感じです！」

感じです！じゃない！

「とりあえずバスタオル持ってくるから部屋上がらないでね。
　荷物大丈夫なの？雅紀の商売道具でしょ？」

「大丈夫！仕事で使ってるやつじゃなくて趣味で使ってるやつだから。
　言っちゃえばカズ専用だよ！」

オレ専用って・・・・今雅紀がプライベートで化粧をしてあげるのはオレだけってこと？

「はい、バスタオル。お風呂入っちゃって。」