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「タイムアップ目前!このまま雷門の勝利で終わるのか、それとも白恋が追いついて延長戦に持ち込むのか!?」
「留萌!」
真狩君から留萌君にボールが繋がり、前線の木瀧君が雷門陣内へに切り込んでいく。
「雪村!」
「おう!今度こそゴールを奪う!」
木瀧さんは雪村さんにパス、雪村さんは化身を発動する。
「アイシクルロード!」
前半と同じく、化身シュート、アイシクルロードがゴールに迫る。
「狩屋ぁ!回り込んで!」
「分かってらぁ!」
狩屋が一気にゴール前に戻り、必殺技を発動する。
「ハンターズネット!」
腕を右に引き、指から明るいピンクの糸を作り出していく。そしてその網で、シュートを包み込んだ。
「うわぁっ!」
が、シュートの威力に耐えきれずに吹き飛ばされてしまう。
「絶対に、なんとかするんだ!魔神・ペガサス!」
雷門3体目の化身…天馬の魔神・ペガサスが雄叫びを上げて現れ、雪村さんの化身シュートにぶつかる。
「化身に化身をぶつけるなんて…」
雪村さんの呟きと共に、ボールはラインを割る。
ピッ、ピッ、ピーッ!
「ここで試合終了の合図!勝ったのは雷門中だー!」
ボールが外に出たのと同時に審判が長いホイッスルを吹き、実況さんが試合終了を告げる。てことは…
「勝ったーっ!」
思いっきり拳を空に突き上げてガッツポーズ!一時はどうなることかと思った白恋との試合は、一点差で雷門の勝利、ということで幕を閉じたのだ。
「やったね、天馬!」
ゴール前まで一気に駆け寄り、天馬の手を取ってブンブン振り回す。なんか太陽の癖が写ってきたのかな、私。
「うわ、ちょ、A!?」
天馬と戯れ合い?ながらも周りを見渡せば、敵も味方も関係なく、皆スッキリした顔をしていた。白恋中を解放する、という目的を達成することができた、そして何より勝利した、ということが雷門全体に広がり、とても温かい感じがする。この調子で三回戦も突破するぞ!と意気込みを隠しきれない。
「おーいお前ら!そろそろ移動するぞ!」
水鳥さんの声に全員がハタと動きを止め、更衣室に戻り始める。勿論私も例に同じ、すぐに移動を始めた。…その後円堂監督と吹雪さんがどんな話をしていたかも知らずに。
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作者名:鏡華 | 作成日時:2020年2月12日 16時