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「わ、分かったから落ち着けって…」
興奮気味に語り出すAを軽くあしらい、パシッと頭を叩いて黙らせる狩屋。何か私の扱い酷くないか。
と、鬼道コーチが私達を黙れとばかりに一瞥した後に吹雪さんに問いかける。…ごめんなさい。
「心配していたぞ。白恋中のコーチを解任され、行方が分からなくなっていたと聞いていたからな。」
「ッえ…！？」
鬼道コーチの睨みなど忘れてしまうほどに、その言葉は衝撃的だった。吹雪さんは監督としても優秀で、評判も良かった。解任なんて、絶対に有り得ないといってもいいだろう。
「何があったんだ…？吹雪。」
鬼道コーチの問いに、吹雪さんは俯き暗い顔を見せる。
「白恋中は…白恋中は、フィフスセクターの手に落ちた。」
顔を上げ、雷門のメンバーを見つめ吹雪さんが放った一言…それは、先程までの�牾擇靴ぅ汽奪�ー�瓩悗遼召澆鮹任狙擇襪砲蓮⊇縞�なものだった。
「「ええぇっ！」」
サッカーの名門であり強豪の白恋中まで手にかけてしまうフィフスセクター。やはり、革命を起こすということはそれなりの覚悟が必要になる。
ーーー
「フィフスセクターのサッカーは間違っていると、僕達白恋中も、勝つことでそれを証明しようとしたんだ。」
立ち話もなんだ、ということで吹雪さんがベンチに移動し、その周りに雷門メンバーが集まる、という形で吹雪さんの話が始まる。話を聞くに、どうやら白恋中も、雷門と同じように革命を起こそうと考えていたようだ。
「だけど、密かに白恋中を侵食していて、気づいた時には、ほとんどのメンバーがフィフスセクターに取り込まれていたんだ。そして僕は、聖帝にはむかう反乱分子として白恋中を追放された。」
「えっ…」
私も声には出さなかったが、正直その人物のことを怒鳴りたいくらいの勢いだ。そんな卑怯な手で白恋中を侵食するとは…フィフスセクターという組織の深い闇が垣間見えた瞬間だった。
「だけど、白恋中にはまだフィフスセクターに取り込まれていない選手達がいる。」
吹雪さんが立ち上がりながら話す。
「彼らと…そして白恋中を、フィフスセクターの手から救いたい！お願いだ、雷門中のみんな！白恋中を…フィフスセクターの手から解放してほしい！」
そう言って吹雪さんは頭を下げた。雷門のメンバーは驚いたような声を上げる。確かに白恋中を救うことができれば、革命にも一歩近づく…
「君達の力が必要なんだ。革命の風をおこしている、君達の力が！」
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作者名：鏡華 | 作成日時：2020年2月12日 16時
