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MK
まるでそれは二人のタイムカプセルを覗き見しているような感覚だった。
ジェヒョニヒョンとAヒョン。
同じ瞬間を過ごしていたあの頃の2人がそこにいた。
JW「あ、ほへ、ふほいよね」
MK「食べ終わってから喋ってㅋㅋ」
JW「んふ、すごいよねそれ。ヒョンが座ってんの俺のベットなんだよ？」
ウンウンと1人頷く子犬は、当時自分の部屋で行われていたことを全く知らなかったらしい。
なんで部屋にいなかったんだろうって、もちろんオレもそんなの知らない。
MK「Aヒョン、これ気付いてるかな」
JW「どうだろうねぇ〜。Aヒョンだからなぁ」
MK「...教えてあげた方がいい？」
JW「あはは、マクちゃ〜ん心配しすぎ！大丈夫だよ。あの2人だもん」
MK「どういうこと、？」
オレの知る"あの2人"は普段は動画の中の冒頭の雰囲気。
ちょっとした小競り合いみたいなのが多くて、ケラケラ笑いあってる姿をよく見かけた。
カメラの前でもプライベートでも、ファンのみんなが思ってるような大親友って感じでもなくて、すごくいい意味でフランクな友だち関係。
Aヒョンはそんなにスキンシップが好きじゃなかったし、近所の友だちみたいなそんな関係値だと思っていた。
だからちょっとだけ、びっくりしてる。
ジェヒョニヒョンがあんなに甘い声で優しく話しかけるみたいに歌うのとか、
感情をコントロールするのがオレたちの中でも特別上手なAヒョンがプライベートとは言え映像に残ることがわかっていても溢れる涙を止められない感じとか、
よく知っている2人の、知り得ない瞬間の一コマだったから。
JW「もともとこの曲知ってるけど、なんかちょっと違う感じで聞こえるよね」
MK「あー..うん。それもそうだけど」
JW「なに？」
MK「いや、なんか...うん。正直若干、なんて言えばいいんだろうこれ」
JW「あはは、何言ってんの〜！！」
何も言えてないから、なんてオレの肩をポカポカ叩きながら爆笑するジョンウ。
ジョンウはこの動画を見て、何も思わなかった？
ジェヒョニヒョンとAヒョン以外の、外部の人間が目にするべきでは無いんじゃないのって。
オレは、ジェヒョニヒョンはたった一人に向けてこのコンテンツを電波に載せたんだと思った。
カプセルを開けても、色褪せない思い出と、
皮肉にもその人にはソレが届かないことを知りながら、
一体何を伝えたかったんだろう。
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作者名：ナカム
| 作成日時：2024年1月28日 20時
