第九十一訓 ページ4
あれから何度も打ち合い、攻撃を重ねてはいるがコチラの体力を消耗していくだけだった。
ほとんど効いていない気がする…傷はつけられてもそれ以上のパワーで押し返される。
『クソ…ッ』
本当にやりづらい…でも下手やったらこっちが深手を負いかねない。結構マズイかもな…
『本当にそれ刀？僕には化け物にしか見えないんだけど』
「刀だよ。ちょいと身体を貸すことにはなるけどねェ」
そう言って笑う男の不気味さに冷や汗が流れた。
また間合いを詰め、斬りかかってきた刀を防ぐ……が、押し返され吹き飛ばされる。
さっきから感じてた違和感。コイツ力が強くなっていってる？良いように言えば成長している、というか学習してる、っていうか……まぁ、どちらにしろこのままだとヤバいな…
このままいけば防戦一方になるのは間違いない、なら…今ここで攻めきるしかない。
男へ一気に間合いを詰め、斬りかかる。男が防戦一方になりつつあった時、男が今までで一番の笑みを浮かべていた。
その瞬間、後ろの壁に勢いよく打ちつけられた。
『がッ！………ふ、』
ギリギリで最小限のダメージには抑えられたけど…正直危なかった。
パキンッ
『！…マジか…』
さっき打ちつけられた時にぶつかったのか刀が折れた。
だけどまだ短刀がある。
素早くそれを取り出した時男は既に僕の間合いに入っていた。
『…、』
言葉を発する間も、短刀を構える暇もなく斬られた。
血が勢いよく吹き出し、舞った。
力が入らずそのまま座り込んでしまった。目も霞んでるしよく見えない。ただ声だけはハッキリと聞こえた。
「アンタも所詮、こんなもんかィ」
・
男が去ってどれだけ時間が経っただろうか。
全然経ってない気もするし、長い間座り込んでいる気もする。
だけど誰かが歩いてくる音は聞こえた。
続く
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春菊(プロフ) - 雪乃さん» 雪乃さん、コメントありがとうございます！最近忙しくて中々更新出来なくてすみません！ちょこちょこ書き進めたり、手直ししているのでお待ちください〜！ (1月15日 11時) (
レス) id: c0cf6981ed (このIDを非表示/違反報告)
雪乃(プロフ) - 続き待ってます (1月15日 0時) (レス) @page4 id: 3057047a96 (このIDを非表示/違反報告)
春菊(プロフ) - 蘆花さん» 蘆花さんコメントありがとうございます！面白いと言ってもらえて嬉しいです。頑張ります！ (9月19日 19時) (レス) id: c0cf6981ed (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - 最近読み出したんですが最高に面白いですね！無理せず更新頑張ってください！ (9月19日 18時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春菊 | 作成日時：2023年9月18日 9時
