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第九十訓 ページ3

『…はぁぁ…早く帰りたい……』



夜の見回りを始めて早数十分……帰らせてください。
いや無理だって…一人で見回りとか…暗いし怖いし、なんか出そうだし…でもこれ以上辻斬りを好きにさせるわけにもいかないし…



『あんな無駄な意地張ったらこんな事になるのは分かってるのに…』



心なしか提灯を持つ手が震えている気がする。いや震えてんなコレ……もうやだ……今日は辻斬り出ませんでした、とかならないかな…














『………』



あれからまた十数分ほどが経った。震えは全く無かった。
…誰かにつけられている。いや勘違いとかじゃない、1人が怖い時にする妄想とかでもない。

数分前からだった…止める気のない殺気が感じられた。
多分僕の事を狙っているのだろう。だが気づかないフリをして歩く。少し離れた場所に行くまではフリだ。ここは人の往来も多い…念の為人の少ないところまで行きたい。



『…君、誰?もしかして噂の辻斬りかな?』



人の少ない路地で足を止めて、後ろにいる人間に声をかける。刀に手をかけて警戒は常にしておく。



「…そういうアンタは天内彩月殿、だろう?」



やっぱりコイツは僕の事を狙っている。
無意識に提灯を握る手に力が入っていた……なんとなくだけどコイツはヤバい、気がする。提灯を置いて刀を抜くか…?



「ククッ慌てなくていいさ、羅刹殿…アンタの実力は知っている……ゆっくりやり合いたいんだ」



『!』



"羅刹"……その名前は…嫌いだし、呼ばれたくないけど…昔の志士名だ。なんでコイツが知ってる…10年前、一緒だった奴らじゃないと知らないはずなのに…



『…僕はどちらかと言うと遠慮したいんだけどね…』



「そうかィ……残念だね」



そいつはゆっくりと刀を抜いた。僕に拒否権は無いってか…



『…っ、何さ……その刀…』



抜かれた刀を見て、呆気に取られた。刀は紅色に輝き、何かが蠢いている。機械?でもどう見たって_____



ガッ



『ッ!?な、ん』



いきなり飛びかかってきた男の刀を振り払い、後ろに飛び退く。
速さも強さもそこら辺のやつとは段違いだ。

今までに見た人たちの傷が少なかったのも納得がいく……これは長丁場になりそうだな。

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春菊(プロフ) - 雪乃さん» 雪乃さん、コメントありがとうございます!最近忙しくて中々更新出来なくてすみません!ちょこちょこ書き進めたり、手直ししているのでお待ちください〜! (1月15日 11時) (レス) id: c0cf6981ed (このIDを非表示/違反報告)
雪乃(プロフ) - 続き待ってます (1月15日 0時) (レス) @page4 id: 3057047a96 (このIDを非表示/違反報告)
春菊(プロフ) - 蘆花さん» 蘆花さんコメントありがとうございます!面白いと言ってもらえて嬉しいです。頑張ります! (9月19日 19時) (レス) id: c0cf6981ed (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - 最近読み出したんですが最高に面白いですね!無理せず更新頑張ってください! (9月19日 18時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:春菊 | 作成日時:2023年9月18日 9時

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